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チェ・ジンシルさんの死を取り巻く三つの疑惑
故チェ・ジンシルさんの死は自殺として暫定的な結論が下されたが、彼女がなぜ極端な選択をしたのか、依然として疑問は深まるばかりだ。もはや怪談のレベルにまで急速に広がりつつあるチェ・ジンシルさん自殺のミステリーとは、果たしてどんなものなのだろうか。
まず第一に、チェ・ジンシルさんを苦しめていた「貸金業のうわさ」だ。警察は3日、「チェさんが貸金業をしていたということは立証されていない。アン・ジェファンさんの死と関連して、担当の警察署で関係者らの通話記録も照会したが、関連性は全くなかった」と発表した。
また遺族からも「ジンシルはとてもつつましく、お金が入れば貯金をしていた。“貸金業のうわさが子どもたちの耳に入らないか、とても心配だ”と(チェさんが)恐れていた」という陳述も得た。
しかし警察はこれとは別に、アン・ジェファンさんに関する“貸金業”の真偽を把握するため、金の行方を追跡している。また検察まで乗り出し、内々の調査を進めていることが分かった。
第二に、きちんとした遺書が発見されていないという点だ。自殺の場合、普通は遺書があるものだ。しかし、チェ・ジンシルさんの場合は携帯メール2通とメモ1枚が遺書代わりになっている。
これに関連して警察は、チェ・ジンシルさんが死亡する前日、“貸金業怪談”をネット上に書き込んだ疑いで立件された証券会社の女性社員ペク某容疑者(25)と電話で話をし、極度に興奮したという事実をつかんだ。
警察は「チェ・ジンシルさんはペク容疑者の“善処してください”という言葉を聞いて口論になり、電話を切った後、怒りを抑え切れずにずっと泣いていた。ひどく泣いたせいで顔が腫れ、予定していたCM撮影ができなかった」という趣旨の陳述を、チェ・ジンシルさんのマネージャーから聞いたことを明らかにした。
チェ・ジンシルさんはこの日、某製薬会社のCM撮影があったが、顔が腫れていたため最後までできなかった。ひどくうつ病を患っていた状態で、CM撮影を中断した後、マネージャーと焼酎を飲み、そこにペク容疑者との通話などが重なった。一瞬にして感情が高まり極端な選択をしたせいで、遺書を残すことができなかったという推測が可能だが、完全に納得はできない。
第三に、他殺の可能性も残ってはいるが、かなり薄いと思われる。2日にチェ・ジンシルさんの死体を解剖した国立科学捜査研究所は「首や顔に残っている跡は首をつってできたものに違いない。他殺の痕跡が発見されておらず、自殺したものと推測される」と暫定的な結論を下した。
イ・ヘワン記者
【ニュース特集】チェ・ジンシルさん自殺