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音楽一家BoAファミリーの教育方針とは(上)
スターの家族たちは、時にスターを上回る才能や魅力を発揮することがある。元祖韓流スター、BoAの家族がその典型的なケースだ。長男はピアニスト、次男はミュージックビデオの監督として、それぞれの分野で活躍している。
ソウル市江南区の清潭ロータリー近くのカフェで二人の男性に会った。ピアニストのクォン・スンフォンさん(27)とミュージックビデオの監督クォン・スンウクさん(26)。1歳違いの二人は初対面なのにもかかわらず、どこかで見たような印象だった。それもそのはず。韓国を代表する有名歌手、BoAの兄だからだ。
日本歌謡界のトップ歌手として活躍している韓流スターのBoA。BoAはこの二人の妹だ。しかしこの二人に「BoAの兄」という修飾語は似合わない。スンフォンさんは既にアルバムや教材まで出しているピアニストで、弟のスンウクさんも、ソ・イニョン、foxy、 ポッピン・ヒョンジュンらのミュージックビデオを制作した映像のプロだ。
◆歌手、ピアニスト、ミュージックビデオの監督
ソウル大学音楽学部と大学院を卒業したスンフォンさんは、今年9月から英国に留学する予定。スンフォンさんが入学する予定の英国王立音楽院は世界的に5本の指に入るほどの名門だ。専攻は「専門演奏者過程」。韓国で大学院まで卒業しているが、より深みのある演奏者になるため留学することにしたという。
「英国のように伝統と新しい試みが大胆に交差する国はありません。ミュージカルやポッペラ(Popera:ポップスとオペラの合成語)のような新しい音楽が最も早く広がっていくのも英国です」
スンフォンさんが話す新しい音楽とは、大衆と一緒に呼吸するような音楽のこと。クラシック専攻だが、スンフォンさんがピアノを習ったのは、中学1年のときに近所のピアノ教室に通ったのが初めてだったという。友人と一緒に隠れて歌謡曲を演奏したのが専攻にまで発展した。スンフォンさんが発刊した「クォン・スンフォンのピアノコレクション」「クォン・スンフォンの不朽の名曲」などの教材は、ピアノを始めたばかりの初歩者向けに書いたもの。
◆兄弟でミュージックビデオの制作
大衆的で親しみやすいクラシックがスンフォンさんの夢見る演奏者の道だとすれば、その道を歩くことができるよう方法論を示すのが弟スンウクさんの役目だ。
「今年2月に出した『ラプリモ』というアルバムは、初めて挑戦した自作の曲中心のアルバムです。クラシックがより大衆的で親しみやすい音楽になるための方法を考えながら、弟と意気投合しました。クラシックアルバムのミュージックビデオを初めて制作したのです。楽しい作業でした」
「兄と僕は性格がよく似ています。早く仕事をしてすぐに結果を出したい。だからほかの人より早く自分の道を見つけることができたのではないかと思います。弟とは26年間の付き合いですから、目を見ただけで何を考えているのか分かります。アイデア会議も普通よりずっと早くまとまります」
スンウクさんは本業のミュージックビデオ監督以外に、ジュエリー事業を営む最高経営責任者(CEO)でもある。現在、ソウル市内のデパートに入店しているブランド「ラミ」をはじめ、BoAと一緒にラミ系列のブランド「ラミ・バイ・BoA」を手掛けているほか、米国のブランド「B.B.Simon」も韓国で初めて扱う計画だ。
「ラミという名前は兄に付けてもらいました。『絹のように美しい』という意味です。BoAがアクセサリーのデザインに関心があるので、直接デザインした作品もたくさんあります。
兄の作品も幾つかあります」