韓国のスター「ピ」(韓国で「雨」の意味)が「Rain」として出演したハリウッド映画『スピード・レーサー』は来月8日、世界各国で公開される。韓国・アジアを代表するポップスターであると同時に、ドラマや映画にも出演している「マルチ・エンターテイナー」の彼は、果たしてハリウッドで活躍できるのだろうか。

 結論から言えば、その可能性はかなり高い。18日に世界で初めて開かれた『スピード・レーサー』イベントで、Rainは助演の中でも中心的な役を見事にこなしていた。主役のエミール・ハーシュはもちろん、スーザン・サランドン、ジョン・グッドマン、マシュー・フォックスらに比べても見劣りしない演技と存在感を感じさせた。

 映画の舞台になっているのは、全世界が注目するカーレースが産業と経済の命運を決める世界。Rainはこの中で主人公スピードとともにメーンキャスト3人の中の一人、「テジョ・トーゴカーン」役を演じている。

 当初、脇役に過ぎなかったテジョの比重が撮影を経るうちに高まったことも注目に値するが、さらに注目すべきはRainの英語。韓国人俳優のハリウッド進出を阻む最大の壁は英語のセリフだが、Rainは見事なセリフ回しでこの問題をクリアした。

 「セリフは短めではあるが、映画でのRainの発音やセリフ回しはハリウッドで活動するほか外国人俳優に見劣りしない」というのが『スピード・レーサー』を見た多くの映画関係者の評価だ。

 また、Rainが演じた「テジョ・トーゴカーン」役について、「日本人という設定の役では」という論争は完全には決着がついていない。父親と妹の名前が典型的な日本人の名前だからだ。

 Rainはインタビューで「ヒットすればいいが、あまり気にしていない」と話している。メーンキャストの一人としてハリウッドで順調なスタートを切ったRainにとって実際、「ヒットするかどうか」というプレッシャーはない。だが、映画がヒットすれば、ハリウッドで注目のアジア系俳優としてさまざまなメリットがあるだろう。

ホーム TOP