その図書館にはほかでは決してみることのできない2つの特徴がある。開いた本に差し込むまばゆい光と、窓の外に広がる青い海がそれだ。釜山市影島区東三洞の太宗台に位置する影島灯台。太宗台の正門をくぐり、4.3キロメートルの循環道路をてくてく歩いていくと、道の半ばくらいでこの白い灯台が見えてくる。そしてこの灯台の地下1階に、海洋図書館がある。

 いかにも小さな図書館だ。図書館と呼ばれる施設の中では、韓国一小さいかもしれない。備品といえば、丸い柱に沿って配された書架と、食卓のようなテーブル、いす6脚がすべてだ。

 だがそうした施設面での不足を補って余りあるほど、この図書館は魅力的だ。図書館に降りて、目に入ってくるのは白い壁と海のコントラストだ。まず3面に張り巡らされたガラス窓からはまぶしいほどの陽光が差し込んでいる。そしてその外には青々とした海が広がっている。光と海の交わるガラス面を見ていると、潜水艦に乗っている気分になる。実に気持ちのいい景色だ。

 先月17日、京畿道抱川から釜山を訪れたコ・ユンギョンさん(21)は「これ以上なくすてきな図書館だ」と語った。この図書館のいすに座れば、東側に海雲台、西側に五六島、南側には対馬が位置することになる。半地下の空間は冬は暖房いらず、夏は冷房いらずだ。

 もちろん不便な点もある。図書館の窓からは外のデッキを行き交う観光客が気になることがある。それにあまりにもすばらしい風景は、読書に集中する上ではじゃまになるかもしれない。

 この灯台を管理する釜山地方海洋水産庁の影島灯台航路標識管理所のイ・ジョンハク所長(49)は「平日はそうでもないが、週末ともなれば1日に100人以上が海洋図書館を訪れる」と語った。

 影島灯台は図書館以外にも見どころは多い。「SEE & SEA」と名付けられたギャラリーや恐竜の化石など約40点の展示物を備えた自然史展示コーナー、灯台最上階の展望台、カフェなどが訪問客を迎えてくれる。ギャラリーでは先日まで、「キム・ソンウクとチョン・サンスクの色彩展」が開かれていた。

 曲がりくねった太宗台の遊歩道や、所々に作られた展望台、太宗寺も見逃せない。また太宗台から20-30分ほど離れた竜頭山公園やチャガルチ市場まで足を伸ばすのも悪くない。

 太宗台に行くには、釜山駅向かいのバス停から88番か101番のバスに乗って終点で降りればよい。詳しい情報は影島灯台管理所(051)405-1201か、釜山地方海洋水産庁のホームページ(www.pusan.momaf.go.kr)で得られる。

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