1993年に『われらの天国』でデビューしたチャン・ドンゴンは、バスケットボール選手の役で人気を集めた『ファイナル・ジャンプ』まで、やや反抗的な若者のイメージで人々の前に姿を現した。

 しかしその整い過ぎた顔立ちのせいだろうか。都会的で善良な俳優というイメージだけがクローズアップされることが多かった。


 90年代に青春スターの象徴となったチャン・ドンゴン。そのイメージは映画『敗者復活戦』『恋風恋歌』まで続いた。この時もその整い過ぎた顔立ちが彼の俳優人生に足かせになっていたと言える。「演じることのできる役が制限されている」という評価のためだ。


 しかしチャン・ドンゴンは思い切って決心した。主役クラスの俳優としてのプライドを捨て、映画『ノーウェアー』で助演キム刑事を演じ、「ハンサムでスマート」というそれまでのイメージから脱皮。この作品でチャン・ドンゴンは、主人公としての役割よりも、作品性を重視する目を育てたと評価されている。


 絶え間ない変身により自分の限界を超え、演技派俳優として認められたチャン・ドンゴン。彼の俳優人生の中で最も大きなターニングポイントとなった作品は、映画『友へ チング』だ。この作品でチャン・ドンゴンは、いつも二番手の自分に強いコンプレックスを持つトンスを演じた。トンスの狂気をはらんだ目は、これまで見てきたチャン・ドンゴンとは違っていた。


 「美男スター」という修飾語よりも、作品の中で光る演技派としての道を選んだチャン・ドンゴン。「顔だけいい俳優」から「顔もいい俳優」に生まれ変わったチャン・ドンゴンに、韓国映画界は無限の信頼をおいている。

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