◆ソジャンバン滝


 済州島の真夏の暑さは厳しい。まるで東南アジアの蒸し暑さを連想させるような息のつまる毎日が続く。そんな済州島の水遊びの名スポットは西帰浦の正房爆布近くの「ソジャンバン滝」とトンネコ渓谷の「ウォナン滝」。うっそうと木が生い茂る漢拏山の渓谷を流れてきた冷たく澄んだ水で、谷から流れ落ちる様子は圧巻だ。また、海とつながるソジョンバン滝は川遊びと海水浴を同時に楽しめるスポットでもある。

◆ウォナン滝


 西帰浦のソジョンバン滝=西帰浦市東興洞の海辺にあるソジョンバン滝は、済州島の代表的な水遊びスポット。天地淵、天亭淵とともに、済州島内の3大滝のひとつとされる「ジョンバン滝」の近くにあり、高さ7メートルの高さから海岸の岩に向かって川の水が流れ落ちる。滝の下に立ち、流れ落ちる水で体をマッサージすると神経痛に効くとされ、夏になると多くの人々でにぎわう。

 ソジョンバン滝の近くの海岸の絶壁には巨大な洞窟があるほか、柱状節理帯の絶景が広がる。夕日の沈むころに展望台にのぼると、西帰浦の沖合いにイカ捕り漁船のあかりが見える。

 トンネコ渓谷のウォナン滝=済州島では珍しく1年中水の流れる川「トンネコ渓谷」は、漢拏山の白鹿潭から続く渓谷だ。渓谷の周りにはキャンプ場などが多く、水遊びには最高のスポット。「トンネコ」という地名は、この地域にイノシシがたくさん出没したためにつけられた名前で、「イノシシが水を飲んだ川の入り口」という意味だという。トンネコ渓谷にはたくさんの常緑樹がうっそうと生い茂っており、巨大な緑の原始林を思わせる趣だ。溶岩が固まってできたウォナン滝は高さが6メートル程度で、それほど高くはないが、2すじに分かれて流れ落ちる滝の様子が涼しげだ。2つの滝が仲良く流れ落ちるため「ウォナン(おしどり)」という名前がつけられた。

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