「韓流シネマフェスティバル2007ルネサンス」が8月25日から東京のシネマート六本木、大阪のシネマート心斎橋で同時開催される。

 そのオープニングゲストとして『卑劣な街』主演のチョ・インソンが訪日し、25日に東京で、26日は大阪で舞台挨拶を行い、イベントを盛り上げる。

 同フェスティバルでは、人気俳優の出演する作品、話題の作品などが全21作品ラインナップされている。いずれも興味深いが、ここでは『甘く、殺伐とした恋人』を紹介したい。奇抜なタイトルのこの作品は低予算映画で、監督はこれがデビューとなるソン・ジェゴン。俳優も日本ではほとんど馴染みのない顔ぶれだが、韓国では大ヒットとなった作品だ。

 30歳過ぎても恋愛経験のない小心者の大学講師テウ(パク・ヨンウ)がふとしたことから同じアパートに越してきた美女ミナ(チェ・ガンヒ)とデートすることに。その後ふたりは恋に落ちるが、ミナにはいろいろな秘密があり、テウは次第に不信感を募らせていく。果たして、ミナの正体は? 


 予測できないストーリー展開と小気味よいせりふ、そして主演のパク・ヨンウの軽快で巧みな演技、チェ・ガンヒのミステリアスぶりが光る。あまりに荒唐無稽なのが躍動感を感じさせ、サスペンスでもホラーでもなくロマコメとして成立した小品だ。

 ちなみに、パク・ヨンウは『シュリ』でコネ入社のシンソク役で注目され、近年人気、実績ともに高まっている俳優。現在、公開を控えている『いま愛する人と暮らしていますか』でイ・ドンゴン、オム・ジョンファらとともに主演を務めている。

 またチェ・ガンヒはドラマを中心に子役からキャリアを積んできた女優で、本作でブレイク。最近は映画を中心に活躍している。パク・ヨンウとは98年のKBSドラマ「折鶴」で共演の経験がある。

東京=野崎友子通信員

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