「韓流ブーム」最大市場の日本。2007年はペ・ヨンジュンとソン・スンホンの2大男性ビックスターが激突しそうだ。

 著作権保護が徹底し、放送コンテンツやライセンス産業が発達している日本は、韓流ブーム最大の収益源だ。この市場をリードするのはNHKやフジテレビなどの全国ネット局で、これらは一時、韓国ドラマを積極的に放映、関連事業で韓流ブームの裾野を広げた。

 しかし、韓国ドラマが品質や興行成績の良し悪しに関係なく、猫も杓子も「価格引き上げ」に走ったことから、韓国ドラマの放映を一切中止し、韓流ブームに冷却期間を置いたのもこうした放送局だった。だが2007年を前に、韓流ブーム再燃を狙っている。

 『冬のソナタ』により日本で天文学的な経済効果を呼び、最大の恩恵にあずかったNHK。「元祖韓流スター」ペ・ヨンジュンをいち早く紹介したNHKだけに、今もその恩恵にあずかっている。来年5月にペ・ヨンジュンの次回作である大型時代劇『太王四神記』を編成したのも、やはり『冬のソナタ』に同様、高視聴率を期待しているためだ。

 また、TBSや朝日放送といった民放各社も『冬のソナタ』の放送権を獲得、来年1月から再放送する予定で、「韓流ブーム再燃」のウォーミングアップ効果がありそうだ。NHKにしてみればペ・ヨンジュンの登場を左うちわで待っていればいい状況といえる。

 韓流ブームではNHKを追う立場のフジテレビも、2007年の韓流市場獲得のため、積極的に攻勢をかける姿勢だ。『冬のソナタ』や『宮廷女官チャングムの誓い』などの超ヒット作を他局に奪われてきたフジテレビは、ターゲットとなる視聴者の年齢層を下げ、クォン・サンウを前面に押し出した『天国の階段』を放送したが、それほど大きな効果はなかった。

 ソン・スンホン主演を念頭に置きドラマ製作準備をするなど、2007年に挽回を狙うフジテレビは先日、東京・お台場で開催した「HOT★FANTASY ODAIBA」にソン・スンホンを招待した。

 「空港にファン6000人が殺到し、ペ・ヨンジュン来日時をしのいだ」と積極的にソン・スンホンを後押しするフジテレビの意図について、業界筋では「最近ゴシップで魅力に欠けるクォン・サンウの代わりに、NHKが強いペ・ヨンジュンの対抗馬として、ソン・スンホンを選んだのだろう」との声が出ている。

 ソン・スンホンの出演が有力視される『神々の戦争』がフジテレビで放送される可能性も高いと見られ、『太王四神記』放送を決めているNHKと「韓流全面戦争」に入るのでは、と見られているからだ。

 ペ・ヨンジュンとソン・スンホン。2人の韓国人トップスターが日本の大手放送局が繰り広げる「韓流ドラマ戦争」の代理戦争を行うのか、またその結果がどうなるのか、注目される。

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