「ソル・ギョングさんが日本人だったらいいのに…」

 日本の西川美和監督が俳優ソル・ギョングに惜しみない賛辞を送った。

 今月10日に韓国で公開され、5日間で1万人の観客を集めた日本映画『ゆれる』のプロモーションのため18日に韓国を訪問した西川美和監督は、韓国映画のファンであると話した後、特に演技派俳優のソル・ギョングを高く評価した。

 西川美和監督はイ・チャンドン監督の『オアシス』と『ペパーミントキャンディー』が最も印象深かった韓国映画であるとし、「どちらとも大きな衝撃を受けた。もともとラブストーリーはあまり観ない方だが、あまりにも感動的でロマンチックなラブストーリーだった」とし、「こんなにリアルで残酷な現実を突きつけられたとき、それを受け入れるだけの土壌が日本にはない」と話した。

 また、この2つの作品で熱演したソル・ギョングを「最も自分の作品に出演させてみたい俳優」に挙げた。映画『幻の光』『誰も知らない』の是枝裕和監督に抜擢され、映画界入りした西川監督は、「是枝監督と『ソル・ギョングが日本人だったらよかったのに…』という話をよくする」と笑った。『殺人の記憶』などで名演技を見せたソン・ガンホも「出演すると聞くだけで嬉しくなる俳優」と称賛した。

 しかし外国人の俳優と映画を撮ることができるかは未知数だというのが西川監督の正直な告白だ。西川監督は「言葉の障壁があり、日本語を母国語のように駆使できる人ならともなく、ほかの言語を使う人とどのように撮影をしていいのか見当がつかない」と話した。

 最近、韓国で最も人気のある日本人俳優に選ばれたオダギリジョーが主演する『ゆれる』は、西川監督の2番目の長編で、今年のカンヌ映画祭で『グエムル-漢江の怪物-』とともに監督週間に招かれ、好評を博した作品。今月10日、全国6つの映画館で公開された『ゆれる』は、公開から5日間で1万人の観客を動員し、規模は小さいながらも興行には成功している。

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