映画
コ・ソヨン&ソン・ユナ、ホラー映画で対決
コ・ソヨンとソン・ユナ、2人の30代美女スターのヒロイン対決が火花を散らしている。
1人は現代的で自信にあふれる女性。もう1人は温和でソフト。正反対の個性をトレードマークにしている2人の女優は、涼しくなれる夏のためにそれぞれ別のホラー映画に出演した。6月28日公開されるソン・ユナの『阿娘(アラン)』と7月5日公開されるコ・ソヨンの『アパート』はこの夏最も期待されるホラー映画。経歴もイメージも全く違う2人だが、今年のホラークイーンの座はどちらがゲットするのだろうか。
一足先に公開されるのはソン・ユナだ。ソン・ユナは今年初め、ソル・ギョングと共演した恋愛映画『愛を逃す』が公開されたのを皮切りに、ドラマ『香港エクスプレス』『台風の中へ』などですっと存在感をアピールしてきた。無念の死を遂げた女性・阿娘が怨霊となって現われ、恨めしさを訴えたという『阿娘伝説』をモチーフにした映画『阿娘』は、ソン・ユナにとっては2回目のホラー映画。しかし今作は新たな跳躍を誓った作品として期待されている。『マイガール』でスターダムにのし上がったイ・ドンウクと先輩・後輩刑事として共演したのも、どんな結果をもたらすか気になる。
『阿娘』ではソン・ユナのイメチェンも目を引く。深窓の令嬢のようなイメージで幅広い世代から人気の彼女だが、今回はタフな刑事に変身した。あんなによく似合っていたお姫様ワンピースやレースのブラウスを脱ぎ捨て、細身のパンツにジャンパーを引っかけて登場する。事件の容疑者を取り調べ中にキレて停職になったという設定だけでも、昔のソン・ユナの姿は微塵も見られない。先日の制作記者会見で彼女は「女刑事の役は他にもあるけど、私が演じたのだから何か違った点があるでしょう」と期待させるコメントをした。
コ・ソヨンは女優活動を中断して以来4年ぶりにスクリーンに登場する。『アパート』はインターネット連載マンガ家カンプルの同名原作の映画化で、原作はすでに大人気になっている。「ホラー映画専門」という肩書きがよく似合うアン・ビョンギ監督がメガホンを取った期待作だ。コ・ソヨンの出演でさらに話題が集まっているが、彼女が目元を強調したスモーキーメーキャップでただ1人たたずむ映画のポスターは、この作品がコ・ソヨンにかける高い期待を十分反映している。
コ・ソヨンは映画のタイトルで、主な背景となる『アパート』自体を除きワントップ主演同様の待遇でストーリーをリードしていく。完璧主義者のキャリアウーマンという設定は、コ・ソヨンのこれまでのイメージとぴったりに思える。洗練されたセットやファッションも同じ。しかし犠牲者を増やさないよう恐怖の渦に跳びこむ役柄は、コ・ソヨンのイメチェンを予告しているかのようだ。
30代女優トップを誇るコ・ソヨンとソン・ユナを前面に打ち出した以外にも、両作品には共通点がある。それは謎の死が連続して起きるという設定だ。恐怖の演技といえば悲鳴がまず思い浮かぶが、2人は血の海となっているシーンで見た目よりも内面の恐怖を表す演技に力を注いだということだ。今夏のホラー映画シーズン開幕と同時に、女優2人のプライドをかけたホラークイーン対決はもう始まっている。