映画『王の男』をめぐる著作権の争いが法廷まで持ち込まれることなく、ユン・ヨンソン韓国芸術総合学校教授と映画会社間の和解により解決する可能性が高くなっている。

 裁判所に映画の上映禁止仮処分を申請したユン教授側が「あえて映画の上映を禁止する意思はない」としたため。

 ユン教授の代理人は10日、ソウル中央地裁・民事合意50部(裁判長:宋鎭賢)審理で行われた法廷尋問で「あえて映画の上映を禁止したり、映画の成功を阻止するという意図はない」とし、「著作権が保障されれば適切なほかの方法を模索できる」とした。

 また、映画会社側も「問題のセリフは既に幾度も使用されている表現で、保護の価値はない」と主張しながらも、「(ユン教授の著作権が侵害されたとしても)ほかの方法で権利を救済できる」とし、「既に映画に多くのスタッフや費用、広告費用が投入された状態であるため、上映禁止決定を下すのは無理」とした。これを受け裁判部は当事者らが話し合い、合意するよう2週間時間を与えることにした。

 これに先立ちユン教授は、同映画で主人公の2人が「盲目のふりをして遊ぶシーン」のセリフのうち、「俺はここにいて、お前はそこにいる」が自分が書いた戯曲『キス』のワンシーンに出てくるセリフを無断で使用したものであるとし、先月イーグルスピクチャースとシネワールド、イ・ジュンイク監督を相手取って映画上映禁止仮処分申請を裁判所に提起した。

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