ソン・スンファンは忙しい。午前はMBCラジオ『女性時代』の司会、午後には「NANTA」のPMCプロダクション代表、夜には役者として演劇『3月のアート』の稽古に出る。ソン・スンファンが今年また大型プロジェクトを立ち上げ、肩書きを一つ増やした。ミュージカル『宮廷女官チャングムの誓い』(原題『大長今』)の制作者だ。

「韓国での知名度が高いうえ、台湾、中国などアジアの人気を考えると、“ミュージカル韓流”の潜在力も高い」

 PMCプロダクションが制作するミュージカル『宮廷女官チャングムの誓い』は、40億~50億ウォン規模の大劇場作品。来年韓国で初演を行った後、アジアでも公演を行う。愛と成功、ミュージカルが好んで使う2つの素材はそのままだ。チャングムとミン・ジョンホ、中宗(チュンジョン)のラブストーリーが強調され、済州道の豊漁祭、宮女たちの踊り、中宗の葬礼行列といった舞台ならではの見どころが加わる。

 「全54話でエピソードが多いのが難点です。2時間30分に収めないといけないので。豪華な食事や医術の要素は残しますが、舞台で表現するには限界があるようです。音楽はクラシック、バラード、国楽などさまざまなジャンルで試みるつもりです」

 早くても海外公演は2008年になるということだが、そのころにはチャングム人気が終わっているのではないだろうか。「NANTA」でよく中国に行くというソン・スンファンは首を横に振った。「ドラマ『銭湯の男たち』を見て、私を知っている人もたくさんいます。これは10年前のドラマです」。ミュージカル『宮廷女官チャングムの誓い』は1人当たりの国民所得が1万ドルを超える日本、台湾、香港、シンガポールから公演を行う。

 2月23日、大学路ハクチョンブルーで開幕する『3月のアート』でソン・スンファンは医師スヒョン役を演じる。小劇場の舞台としては1996年『あなたに私を送る』以降、ちょうど10年ぶりだ。

 「演劇だろうと映画だろうと男の表現法は常識的で常套的です。しかし、この作品は違います。男同士が嫉妬し、おしゃべりもします。演じたことのない役なので、意欲が出ました」

 「ポストNANTA」プロジェクトも準備中だ。最近ミュージックビデオをよく見るというソン・スンファンは「映像と舞台が重なったり分離する方式のサイレント劇を構想中」と話した。単純すぎるって? 300万人の観客を呼んだ「NANTA」も包丁とまな板を打ち鳴らすという一つのアイデアから生まれたのだ。

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