ブラウン管に「新人類」が多数出現している。

 主人公の典型が「タフガイ」から「イケメン」へと変わったが、最近では「長身」が主人公の座を射止めている。

 『黄金のリンゴ』のチ・ヒョヌが185センチ、『変な女 変な男』のコ・ジュウォンが183センチ、『このろくでなしの愛』のイ・ギウが189センチ、『宮』のチュ・ジフンが187センチだ。平均身長は186センチ。一見しても普通の人より頭一つ抜け出している。

 統計によると現在、韓国の20代男性の平均身長は173センチ。この差は歴然だ。バスケチームを作っても見劣りしないほどだ。


 最近まで主人公のキャラクターを変化させた最大の現象が「イケメン」だったとすれば、長身は恐らく2番目の条件のようだ。

 これは男性の外見でルックスよりは身長を優先する社会的風潮と相通じている。

 あるリサーチ会社が小学生と中高生の2117人を対象に実施した「外見の悩み」についてのアンケートでも1位が身長(50.8%)、2位が体重(44.3%)だった。

 マンガにでも登場しそうなスマートな俳優たちの全盛時代が到来したのだ。


 カン・ドンウォン(186センチ)、チョ・インソン(186センチ)がデビューした頃は長身であることが本人やファンに負担だった。相手女優とのバランスが合わなかったからだ。

 あまりの身長差に撮影中、これを埋めるために踏み台を使ったり、挙句の果てには俳優が両足を広げて演技する奇策も使われた。

 しかし、「美男美女」に続き「モムチャン」(素晴らしい肉体の持ち主の意)ブームが到来、長身男性が求められるようになって彼らが急浮上した。

 長身が放つスマートなカリスマが新たな魅力とされているが、スマートな長身のように成熟した演技力に期待が集まっている。

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