今年60万枚以上の最多アルバム販売量を記録した歌手のSG WANNA BEが12日、MBC「10大歌手賞」の受賞を辞退したことに対し、憂慮する声が広がっている。SG WANNA BE所属事務所ポイボス側は「MBC側から出演要請が一度もなかったのに、そのようなテレビ局が授与する賞を受けることはできない」と明らかにした。

 しかし、SG WANNA BEがMBCに出演できなかったのは、所属事務所であるポイボスの大株主キム・グァンス理事とMBCとの“不協和音”のためという解釈が支配的だ。キム理事は1990年代後半、大規模プロモーションビデオや神秘主義路線でチョ・ソンモをトップ歌手に育てあげ、『恋歌』などコンピレーションアルバムブームを起こした名プロデューサー。MBCとキム理事の関係に大きな溝が生じることになったきっかけは、2002年の芸能界裏金事件の検察捜査だった。キム理事はMBCウン・ギョンピョ前プロデューサーに所属事務所の歌手を出演させる代わりに金を渡したという背任疑惑を受け、その後容疑が晴れたものの、当時の芸能界では「キム理事が検察でMBCプロデューサーの名前を出したのではないか」という噂が流れた。

 MBC芸能局のあるプロデューサーは、「キム理事に関連し、MBCが結果的に被害を受けたような形になり、キム理事とは一切仕事をしないという雰囲気があった」とし「SG WANNA BEが優れた歌手であるのに、今年MBCに出演できなかったのは、こうした内部認識も一部働いたものとみられる」と話した。

 しかし、特定の所属事務所に所属しているという理由で、人気絶頂の歌手を意図的に出演させないというのは、公共の電波を扱うMBCが本分を忘れ、視聴者の要求を無視しているとの批判が提起されている。

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