「あの、トッポッキ(韓国餅を野菜などと一緒に唐辛子味噌で炒めた間食)食べながらインタビューしてもいいですよね?」

 口の周りにコチュジャンが付いているのを知っているのか知らないのか、口をモグモグさせながら、大笑いしたり大真面目になったりしながら話の風呂敷を広げる。

 俳優のキム・ジュヒョクはこういう人だった。余りにも自然体で、普通の人。だから「芸能人とのインタビュー」という事をついつい忘れてしまいそうになる、そんな人だ。

 そんな『プラハの恋人』キム・ジュヒョクが純真な男に挑戦、ブラウン管の人気をスクリーンまでつなげる構えだ。

 キム・ジュヒョクは、23日公開された映画『クァンシクの弟クァンテ』で兄クァンシク役を演じ、根っからの「愚直+純真」キャラを演じている。

 劇中、クァンシクはとことん純真で、特に恋に関しては愚直そのものの男。結局一度も自分の気持ちを伝えられない、歯がゆい人物だ。

 ドラマ『プラハの恋人』で見せた男らしくてカッコいいキャラクターとは余りにも違う。だとすれば、どちらの方が“キム・ジュヒョク”らしい役なのか。


「『プラハの恋人』に登場するチャ・サンヒョンのように、あんなに男性的でもないが、クァンシクのように、あんなに臆病でもないです。ただ、愛の表現に臆病になるという点ではクァンシクと似ているかもしれません」

 そのせいか、演技にもそれほどの苦労はなかったという。自分の片思いの経験を思い出しながら、その感覚を最大限に伝えようとしたと。

 「大学の時、クァンシクのように激しい片思いをしました。結局恋人ではなく、“オッパ(女性が年上の男性を呼ぶ際の総称)”になってしまいました。女ってなぜか男をフルとき、『オッパっていい人』って、こんな風に言うじゃないですか」

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