「青いソウル」の象徴「清渓(チョンゲ)川」が1日に復元から1か月目を迎えた。

 10月1日、市民の懐に戻ってきた清渓川は1か月間で628万人が訪れるほどの観光名所として定着した。

 清渓川はコンクリートの建物が並ぶ灰色のソウルのイメージを完全に変えたという評価を得ている。都心の中の「緑色の休息空間」になっているのはもちろん、市民生活と周辺の商圏にも大きな変化をもたらしている。


 先月30日午後2時、多少肌寒い日であったにもかかわらず、清渓川には多くの人々で溢れかえった。

 休日を利用して遊びに来た子どもたちや恋人の姿が目に付いた。

 清渓広場では生ギター演奏グループ「ナムチャジョンゴ(木の自転車の意)」の歌が響き渡る中、モジョン橋の下では無名のミュージシャンたちの舞台が設けられた。50代のある女性が歌いながらダンスを始めると、観客は一斉に大きな拍手を送った。

 「都会の真ん中でこんなフェスティバルができるなんて思いませんでした。きれいな川と道・・・休みの日にはまた清渓川に寄るつもりです」。クァク・サンボム(43/ソウル・中(チュン)区)さんは「清渓川の流れに沿って散歩するのが趣味になった」と話す。

 清渓川は小中学生の生態学習の場としても人気だ。平日には自然体験学習をしに来た子どもたちで賑わっている。

 地方からも多くの観光客が訪れているが、外国人観光客にとっても「必ず寄る」必須観光コースのひとつとなっている。


 周りの商店街も「清渓川特需」で活気を帯びている。清渓川沿いのある飲食店の主人は「復元前よりも売り上げが30%も増えた」とし、「週末になると客が並ぶようになった」と話す。東大門(トンデムン)の衣類商店街周辺の某直営店の場合、10月の売り上げが清渓川復元前に比べ平均20%程度増えたとされている。

 清渓川復元により、都心の生態環境もよみがえっている。

 気象庁傘下の気象研究所によると、清渓川の通水、自動車運行の減少、風通しのよさなどの影響で、清渓川周辺の気温が復元前よりも摂氏1.3度低くなった。埃も目立って少なくなったという。


 しかし清渓川が観光名所として改善しなければならない問題点も少なくない。

 歩道が狭く、常に事故の危険にさらされているという点だ。30日、清渓川・モジョン橋入り口で市民とソウル市の関係者の間で押し問答が相次いだ。関係者らが事故を懸念し、出入り口を一方通行にしたため、市民の抗議が相次いだのだ。

 トイレ不足も大きな問題点として指摘されている。モジョン橋近くのビルの窓には「すみません。ここにはトイレはありません」という注意書きが張られているほど。トイレ不足により、観覧客は近くの業務用ビルのトイレを利用するほかないからだ。

 あるビルの1階のトイレは週末の利用客の数が1000人を超えている。このため清渓川復元前は月220万ウォンだった水道料金が最近は600万ウォン余まで跳ね上がったという。

 駐車場不足とそれによる渋滞も問題だ。

 周辺に適当な駐車場がないため、観光バスなどが道路沿いに不法駐車し、渋滞はさらにひどくなっている。

 清渓川管理本部側は「清渓川復元後に発見された様々な問題点を十分に話し合った後、段階的に改善していく」と話した。


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