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宝塚『ベルサイユのばら』男役トップスター湖月わたる
「それは嫌ですね。舞台に立つ喜びと結婚を交換することは出来ません。結婚は後で出来ても舞台は今しか上がれません」
女性だけが出演することで知られる日本の宝塚歌劇団。11月11~13日にソウル慶煕(キョンヒ)大学平和の殿堂で初の韓国公演となる『ベルサイユのばら』を公演する。マリー・アントワネットを愛するフェルゼン伯爵を演じる湖月わたるは宝塚の男役。合わせて5つの組から構成されている宝塚は創立91年を迎えた。 劇団に所属している間は結婚が禁止されている。本名と年齢の公開はこの劇団のタブーだ。
―ずっと男役だけを演じているのか?
「1989年に『春の踊り』でデビューした後、星組が演じるすべての作品の男性主人公は私が演じています。最近では『花舞う長安』という作品で玄宗(唐王朝・第6代皇帝)を演じました。宝塚は初めから女役と男役に分かれていて、 その区別は引退するまで続きます。男役こそが宝塚の華です」
―『ベルサイユのばら』とはどんな作品か?
「マンガでもよく知られた作品です。フランス革命が背景で、74年に初演された人気の代表作です。アントワネット王妃を愛する男装の麗人オスカル、フェルゼン伯爵など劇的な人物が多いです」
―なぜ宝塚に入団したのか?
「公演を観て舞台に憧れたからです。それでも神聖な舞台の上で私は相変らず完璧ではありません。歌も踊りも演技ももっと上手になりたいです」
―3か所の常設劇場と宝塚学校があると聞いたが、最近でも宝塚を目指す学生や劇場を訪れる観客は多いか?
「多いですね。多くの若者が宝塚を目指してトップを目指しています。観客は少しでも近くの席でトップを見ようと努力します。宝塚には時代を超越した伝統があります。人々の幻想や欲望、夢は相変わらずで、宝塚はそれを与える力を持っています」
―『ベルサイユのばら』『ムーラン』など過去の男装した女性の物語が女性の社会進出の英雄談だったとしたら、最近は女性に扮した男性の話が多いが。
「重圧を感じる男性が増えているからでしょう。女装してでも守られたいと思うのでしょう」