自由路を走っていくとたどり着く坡州(パジュ)の「ブック・シティ(Book City)」。キョハ邑・ムンバル里一帯の48万坪に国内の有名出版社70社、印刷・編集・物流・流通会社が集まり、「本の明日」を夢見る所だ。

 さわやかな秋の風に吹かれ、本と建築、文化と生命が一体となったブック・シティに小旅行してみてはいかがだろう。

◆絵本の世界への招待

 30日から10月9日までブック・シティの各地では「坡州絵本フェスティバル(www.pajucbf.org)」が開催される。世界の絵本に触れることができる「絵本の夜明け」、イスラム文化圏の児童図書コーナー、韓国の絵本の先駆者である故イ・ウギョン画伯の原画展示会など、様々なプログラムがアジア出版文化情報センターの多目的ホールで開催される。入場料1000ウォン。

 子どもたちが絵本の世界を旅する内容の「想像遊び」、絵本作りなどの体験イベントも開催される。20社余の出版社が「オープンハウス」を行い、市中の価格よりも20~30%安い値段で本を販売する。イベント期間中、地下鉄2号線のハプチョン駅前から30分間隔で無料シャトルバスを運営する。お問い合わせ(031)955-0065

◆思い出の「古本店」も

 出版文化情報センターの2階には古本屋「宝島」(031-955-0077)がある。洗練された現代風の建物と古本の匂いが不思議にマッチしている。30坪余の空間に詩や小説、歴史・社会科学書籍など、1万冊余の古本が並ぶ。通りの向かいのヨルファ堂には「香りのある本屋」(031-955-7000)では一般書店ではなかなか手に入らない本や、オークションにかけられた画集などを販売している。

◆建物ひとつひとつがかもし出す造形美

 独特な空間構成が美しいのもここブック・センターの大きな魅力。各出版社がそれぞれの個性を思い切り発揮した自社ビルを建てているからだ。

 六面体のブロックを積み重ねたような建物や、コンクリート打ちっぱなし風の建物など、建築展示場を見ているような気分にさせられるはず。中には古い韓国家屋をそのまま移してきたような建物もある。読書に飽きたらこれらの建物をみながらゆっくり散歩をしてみよう。

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