ソウルの新世界(シンセゲ)デパート本店が10日に長い工事の末オープンした。これにより明(ミョン)洞の根拠地にある2つの巨大デパート、ロッテと新世界の本格的な勝負が始まった。

 新世界が何より神経を使ったのはフードコート。デパートの印象を決定する重要な関門だからだ。フードコートに力を入れたのは昨年6月に本館を大々的に整備したロッテも同じこと。ライバルデパートのフードコートを比較してみた。



 フードコートに用意されたメニューは118種。数では新世界(76種)を圧倒している。日本式の焼きうどん、寿司、鉄板料理の3店だけは注文カウンターではなく店で直接注文しなければならない。料理の味は全体的に安定しており、平均的に美味しいといえるだろう。

 人気メニューはご飯を中心にしたもの。若者層は鉄板チャーハン(5000~6000ウォン)、トンカツ(5000~9000ウォン)、中壮年層は全州(チョンジュ)ビビンバ(5000ウォン)と日本式幕の内弁当(5000~6900ウォン)が人気。ビビンバを美味しそうに食べている日本人観光客もたくさん目に付いた。寿司(1万ウォン)や海苔巻き(4500ウォン)も美味しい。

 膨大な食品館を過ぎ、フードコートに到着したが、注文カウンターが見つからない。略図を見てやっとフードコートの中央に注文カウンターがあることが分かる。たくさんの店が並ぶフードコートはまるで迷路のようだった。しかしあちこちに植えられた人工の竹や草、照明が上手く作用し、閉塞感は感じられない。

 フードコートの広さは360坪。テーブルはすべて2人用の四角形で、2人が料理の乗ったお盆を乗せるとちょうど良い程度の広さだ。食べた後はセルフサービスで自分が片付けるようになっている。



 注文カウンターの裏に書かれたメニューは76種。寿司は回転すしのコーナーで別に注文しなければならない。ほとんどの料理は5~10分後に出てくる。電光板に自分の番号が表示されるので、それを見てそれぞれの店に取りに行けばよい。

 料理の味は全体的にあと一歩のところ。回転すしのコーナーの寿司はご飯のお酢の味が薄く、物足りない味わい。肉まんなどの中華も皮が固く、豚肉の匂いが強く感じられた。カレーとオムライス類は美味しい方。

 普通のデパートは地下1階の食品売り場とつながっているが、新世界はエスカレーターで11階に上るとフードコートが広がる。窓からは優しい太陽の光りが差し込み、開放感を感じる十分な広さが特徴だ。

 フードコートは「スカイパーク」というテラスにつながっている。ここには池があり、たくさんの花も植えられているなど、庭園のような雰囲気。食後にタバコが吸えるため、喫煙家たちにも歓迎されている。

 広さは約400坪で、スカイパークを合わせると900坪。ロッテの2倍以上の広さだ。しかし座席の数は300席と、370席のロッテより少ない。テーブルも広いため、食事しやすいのが嬉しい。食後の食器はウエイトレスが片付けてくれる。

ホーム TOP