配偶者のいる人への切ない思い、愛、そして肉体的関係。これは愛だろうか。

 この秋、このような質問を投げかける映画が公開を控えている。9月8日に公開される映画『外出』(日本タイトル:四月の雪)は不倫をテーマにしている。しかし、これはただの不倫ではない。それぞれの配偶者はすでに不倫の関係で、その配偶者がまた不倫関係になってしまう。

 この映画は制作段階から韓流スターのペ・ヨンジュンとお嬢様イメージの孫芸珍(ソン・イェジン)が共演することで、話題を集めた。また、2人が前作とは全く違う、破格のテーマの映画に出演することでも多大な関心を集めた。


 23日のプレミア記者試写会で『外出』が公開された。

 配偶者の交通事故の知らせに2人はそれぞれ現場に駆け付けるが、自分らの配偶者が不倫関係であったことを知る。そして、2人はまるで復讐でもするかのように、恋に落ちてしまう。

 しかし、映画の中のペ・ヨンジュンとソン・イェジンの姿は後ろ指を指すには余りにも切なく、憐憫の情を抱かせる。2人のベッドシーンもやはり、節制された切なさを強調する。


 ペ・ヨンジュンとの愛を確認したソン・イェジンが、鏡の前でジャージにブラジャーの姿で自分の体をゆっくり撫で下ろすシーンは、夫の不倫という衝撃から脱し、愛される一人の女性として生まれ変わった人物の内面を絶妙に表現している。

 冬から春へ、季節の変化に合わせて変わってゆくソン・イェジンのパステルトーンの衣装と、いつも黒の上着にジーンズというペ・ヨンジュンの衣装、そして、雪の積もった三陟(サムチョク)を背景に、映画は2人の愛を静かにたどる。9月8日公開。

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