前代未聞の歴史的事件がスクリーンで展開される。

 「チ・ガンホン事件」を描く映画『ホリデー』(梁允豪(ヤン・ ユノ)監督、ヒョンジンシネマ制作)が8日、クランクインした。

 『ホリデー』は刑務所から移送中だった護送バスから拳銃と実弾を奪って逃走したチ・ガンホンと脱走犯たちが8泊9日間にわたって警察の厳しい警備網をかいくぐり、強盗や人質劇を繰り広げた実話をスクリーンで描くヒューマン・アクション・ノワール。

 制作会社は2年余りかけてチ・ガンホンの刑務所仲間、事件担当警察、チ・ガンホンが警察に射殺される直前まで電話でインタビューをした某紙記者など多くの事件関係者に会って直接インタビューするなど、緻密に準備を進めてきた。

 この日の撮影は無許可のバラック集落を撤去するために刑務所の収監者たちを撤去会社の職員として動員され現地に向かうアンソク(崔民秀(チェ・ミンス)扮す)がスリをしたカンヒョク(李誠宰(イ・ソンジェ)扮す)と会うシーンを中心に行われた。

 既に『リベラ・メ』で梁允豪監督の作品に出演している崔民秀は今回の作品でも眩しいほどのカリスマを発揮している。最近、映画『Daisy』の撮影を終えて休む間もなく『ホリデー』に合流した李誠宰も「今までとは180度違う姿に期待してほしい」と宣言した。

 梁允豪監督は全羅北道(チョルラプッド)益山(イクサン)市に1万坪もの大規模刑務所セットを作るなど、スケールの大きい映像に華麗な見どころを映し出す考えだ。

 「絶対権力によって人間の尊厳性が毀損される過程を著しく表現する」と社会性の強い映画を制作すると抱負を語った。

 映画のクランクアップは11月、公開は来年の初めを予定している。

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