サムスンとクムスンが行く!

 田舍臭い名前をした二人のヒロインが不振のMBCに「ドラマ王国」の名声を回復させることが出来るか。

 MBCの新しい水木ドラマ『私の名前はキム・サムスン』と『頑張れクムスン』が30%に迫る視聴率を記録する人気を集めている。最近ヒット作を放てず、出口の見えないトンネルに迷い込んでいたMBCは、この両作品のヒットをきっかけに名声を回復する覚悟だ。

 『私の名前はキム・サムスン』は8日、放送開始から3回目にして全国視聴率28.5%を記録して人気を独占した。オールドミスのパティシエ、サムスン(キム・ソナ)のインパクトある演技に視聴者は熱中した。特に性別、年令別の視聴率では30代の女性(23.2%)と20代の女性(22.4%)に好調で、若い女性たちが自分と重ね合わせていると見られる。一方、同時間帯に放送されているKBS第2テレビの『復活』とSBSテレビの『帰って来たシングル』はそれぞれ6.2%、9.2%と低調だった。

 MBCのもう一人の「スン」クムスン(ハン・ヘジン)が出演するドラマ『頑張れクムスン』も放送開始から同時間帯のKBSドラマを抑え、30%の視聴率も目前だ。『頑張れクムスン』は地方出身のクムスンが夫の実家で経験するエピソードから始まり、最近ではクムスンとジェヒのラブストーリーに加え、連続ドラマには欠かせない家庭内のトラブルを描き、更に人気を高めている。


 名前からして田舍臭いサムスンとクムスンが人気を集めている理由は何か?タイトルに何か意図があったのか?MBCの李殷珪(イ・ウンギュ)ドラマ局長は 「サムスンやクムスンという名前を意図的に使ったのではなく、偶然の一致に過ぎない」としながら、「ただ庶民的な哀歓が描かれたドラマの内容が視聴者の共感を得たのでは」と説明した。『私の名前はキム・サムスン』の場合、キム・ソナの人気だけでなく、ドラマ『茶母』や『青春の罠』のパロディーを通じて若者の感受性を刺激して視聴者を獲得しているようだ。

 一方のKBSは焦っている。KBSは2004年以降、『フルハウス』『愛情の条件』 『2度目のプロポーズ』『ごめん、愛してる』『快傑春香』といったドラマを相次いでヒットさせ、ドラマ王国を謳歌してきた。しかし、30%前後の視聴率を記録していた『海神』『両親前上書』が最近終了して不振に陥る可能性が出てきている。

 特に『海神』の後続ドラマ『復活』は『私の名前はキム・サムスン』の勢いに押されて苦戦を強いられているのが実情。人気週末ドラマ『両親前上書』の後続として11日からスタートするKBSの新ドラマ『悲しみよさらば』は、チャン・ソヒが出演するMBCドラマ『愛賛歌』をどう攻略するかにも関心が集まっている。

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