今年2月の公開当時、一部シーンが削除された状態で輸入推薦審議を受けた映画『血と骨』が最近、ノーカットのまま申請した審議で輸入推薦を受けたと輸入元のスポンジが27日、明らかにした。

 在日韓国人の崔洋一監督が手がけた『血と骨』は、十代にしてジャパニーズドリームを夢見て済州島(チェジュド)から日本の大阪に渡った金俊平の生涯を描いた映画で、公開当時1分30秒のシーンが削除されて上映された。

 当時、映画会社が正式審議以前に問題のシーンを削除したのは、映像物等級委員会から一部シーンが「反国家的な内容があると認められる」という指摘を受けたため。

 問題となったシーンは一人の登場人物が北朝鮮行きの船に乗るために鉄道の駅で家族や知人と別れる部分で、見送りの人々が北朝鮮の国旗を振って北朝鮮の国歌を歌い、「金日成(キム・イルソン)将軍万歳」と叫ぶ姿が映し出されている。

 映画会社は公開後、崔監督に削除の事実を伝えたが、これを認めないと言う監督の意見通り、再び審議申請を行った。その後、再輸入推薦審議で一度輸入推薦不可の決定が下されたが、結局27日の再審議で輸入推薦の決定を受けた。

 スポンジ社は「等級分類の申請を出して監督の要求通り映画の審議申請を続ける。劇場で再公開するか、もし再度公開するのであればどういった形で行うかについて論議している」と説明した。

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