先月放送終了したドラマ『三つ葉のクローバー』でイ・ヒョリの演技は落第点ではなかった。注文の厳しい放送作家キム・スヒョン氏もヒョリの長い独白シーンに高い評価を与えた程だった。しかし溶接工を演じたヒョリではなく、「セクシーなヒョリ」を見たかった人々は容赦なくチャンネルを変え、視聴率は低迷した。

 2003年に「どんな男も10分以内に落とせる」というシングル『10 Minutes』で自信満々ソロ宣言した「歌手ヒョリ」はスカートの短さではなく「S字」のシルエットを描く腰付きで脚光を浴びた。

 お高くとまったチョン・ジヒョンとは異なる「親しみのあるセクシーさ」で、曲のタイトルを知らない中年男性もヒョリが出演する番組には視線を固定した。しかし昨年からヒョリのイメージは濫発され始め、『三つ葉のクローバー』で「底」を確認したようだ。「ヒョリ効果」はないという極言まで…。

 しかしヒョリはCMでは依然パワーを見せ付けている。サムスン電子『ANYCALL』のCMでは短いタンクトップを着て、魅力的な腰のラインを強調し、再びネチズンの話題となった。

 ただ、ヒョリの「商品価値」はCDや長い間出演しなければならないドラマ(『三つ葉のクローバー』は16話)では存在しない。テレビを通じて見える30秒の短いCM(一応無料で視聴できる)、3分30秒の歌やプロモーションビデオのダウンロード(サイトの会員に加入すれば無料)を通じヒョリは復活した。ヒョリを消費する時間と費用はますます少なくなっている。

 次のような理由ではないだろうか。「奇妙にも」ヒョリのガールズ・グループ「FIN.K.L」が出る前には「SES」があり、ヒョリ式の腰露出と露出ファッション・コンセプトを米国のジェニファー・ロペスやビヨンセが最初に披露した。今度の「ANYCALL」の映画版といえるジェシカ・アルバ主演映画『ハニー』が既に存在していた。

 結局「パクリ」なのか、「パロディー」なのか見分けが付かない生産物、その生産物に「オリジナル」の比率が小さい「ヒョリ式」エンターテイメントに対し、大衆は財布の紐を開けなくなっているのである。

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