「ミュージシャンの視線で見た世の中と音楽に対するメッセージを自然に融合してみようと思いました」

 韓国でも数少ない女性シンガーソングライターのパク・キヨンが、3年ぶりに5枚目となるニューアルバム『Be Natural』をリリースしてファンの元に帰って来た。

 パク・キヨンは正統派ロックから始まり、オルタナティブロック、モダンロック、ポップバラードに至るまで、さまざまな音楽世界を披露してきた。

 そんなパク・キヨンが3年ぶりにリリースしたニューアルバムは、かつて彼女がロックを歌っていたとは思えないくらい、自然でポップな曲で構成されている。

 2日午後、ショウ・ケースライブが行われたソウル市・弘益(ホンイク)大学前のライブハウスでパク・キヨンにインタビューした。

 「話をするようなスタイルにしました。ミュージシャンとは世の中に問い掛けたり、話したりすることを音楽で伝える職業だと思います。でも、音楽的には特別な変化を与えようと思ったわけではありません。今までよりも少しでも成熟した私だけのカラーを出したいという思いを反影させただけです。1stアルバムから一人のミュージシャンが年々少しずつ成長して行く過程だとでも思ってもらえれば幸いです」

 今回のアルバムは4枚目のアルバム『Present 4 You』が2001年にリリースされてから丸々3年ぶり。

 「今まで所属事務所の問題などで多くの時間を無駄にしてしまいました。本来ならば1年半に一枚のペースで出していたので、この間にもう一枚くらいアルバムを出さなければなりませんでした。去年の1月からアルバム作業に取り掛かって実際にレコーディングが始まったのが今年の2月からでした。何度も修正を加えたので随分と時間がかかってしまいました」

 パク・キヨンはレコーディングの合間を縫って、韓瑞(ハンソ)大学や湖西(ホソ)大学でハウンをはじめ新人歌手のボーカルトレーナーとしても活動してきた。

 アルバムのリードトラックは『蝶』。アルバム全体のポップさを代弁するこの曲は「悠々と飛んで、私の辛い記憶が再び思い出されないように」というリフレーンが耳に残るモダンロック風の曲。

 アルバムプロデューサーを務めた「LOVeHOLiC」のベーシスト、イ・ジェハクとパク・キヨンが共同で作詞、作曲した。

 「リードトラックにしようと思って作曲したわけではなかったのですが、周りから一番耳に残ると言われて、結局この曲になりました」

 パク・キヨンは今回のアルバムで7曲を作曲して9曲を作詞した。しかし、全体のプロデュースは「LOVeHOLiC」のイ・ジェハクが務めた。二人は4thアルバムの時に出会い、今回も一緒に作業することになった。

 最近、流行のR&B、ヒップホップなどのブラックミュージックについてパク・キヨンは「あまり好きではないようです。ブラックミュージックは私の趣味に合わないようです」と語った。

 インタビューの最後に彼女は最近の音楽不況をむしろチャンスに変えることができると語った。

 「1997年に私がデビューした当時は、ダンスミュージック一色でしたが、今は音楽市場が不況で多くのジャンルの良質な音楽を聴くことができます。ある意味チャンスだと思っています」

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