「今、日本は本当に韓国ブームです。私も韓国映画をたくさん観ました。ウォン・ビン、張東健(チャン・ドンゴン)、劉五性(ユ・オソン)…皆とても格好いいです」

 1日、在韓日本大使館の招きで韓国を訪問した日本の新人俳優、鈴木淳評(23)は、韓国映画のタイトルや俳優たちの名前を嬉しそうに話した。俳優としてというよりは一人のファンとしての姿のようだった。

 鈴木は「韓日友情年 2005」を控え、在韓日本大使館の公報文化院が主催した映画『チルソクの夏』の特別試写会出席のために佐々部清監督と共に来韓した。

 昨年、日本で公開された『チルソクの夏』は、1977年の釜山(プサン)を背景に韓日親善陸上大会で出会って恋に落ちる韓国の男子高校生と日本の女子高生の物語を描いた映画。

 『チルソクの夏』は11月10日から24日まで、ソウル市・三成(サムソン)洞のメガボックスで開催される映画祭『日本映画 愛と青春1965~1998』(www.j-meff.co.kr)のクロージング作品でもある。

 鈴木はスクリーンデビュー作であるこの映画で釜山に住む少年、アン・テホを演じた。

 「日本語をわざと下手に喋るのも大変でしたが、韓国語の台詞を自然に発音するほうがもっと大変でした。米国に留学していた時に韓国人の友人たちと出会ったことが役に立ったようです」

 2年前に『チルソクの夏』の撮影のために釜山へ来て以来、2度目の韓国訪問になるという鈴木は、本を見ながら自分で韓国語を学んでいて「ペゴッパ」(お腹が空いた)、「ピゴネ」(疲れた)などの簡単な単語を話した。

 「韓国映画はしっかりしたストーリーで俳優や女優が魅力的なのでよくチェックしている」と言う鈴木は、『友へ/チング』を観てから主演の劉五性のファンになり、次回作の『チャンピオン』が日本で公開された際にはすぐ映画館に足を運んだとう。

 また、韓日合作ドラマ『フレンズ』を見て好きになったウォン・ビンの最近作『太極旗を翻して』(日本タイトル『ブラザーフッド』)もお気に入りの作品だという。

 鈴木に「韓国」と聞いてまず思い浮かぶイメージを尋ねてみると、意外にも「コムタン!」と答えた。

 留学時代にルームメートだった韓国人の友人が料理好きだったお陰でコムタン、サムゲタン、トッポッキなどの韓国料理が大好物になったという。

 韓国に来てすぐに南大門(ナムデムン)市場で柚子茶や韓国海苔、ステンレス製の箸を買ったという鈴木は「今回はサムゲタンを食べずに帰国することになって残念」と悔しそうに話していた。

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