張東健(チャン・ドンゴン)と李丞涓(イ・スンヨン)のアカデミー争い?

 来年2月に開催される第77回アカデミー賞外国映画賞部門への韓国映画の出品作品をめぐって互いに譲れない争いが展開されている。

 映画振興委員会は25日、ホームページ(www.kofic.or.kr)を通じて張東健主演の『太極旗を翻して』(日本タイトル『ブラザーフッド』/姜帝圭(カン・ジェギュ)監督)を出品作品として選んだと公式に発表した。

 しかし実際には、映画振興委員会がすでに3日前の22日に出品作選定委員会を開いて李丞涓主演の『空き家』(金基徳(キム・ギドク)監督)を出品作に決定して映画会社側に口頭で伝えていた。

 このため出品作から外れた『太極旗を翻して』側が「『空き家』は出品資格の要件を満たしていない」と反発、最終的に出品作が変更となった。

 同委員会のこうした決定によってアカデミー賞のレッドカーペットを踏む夢を奪われた李丞涓はすっかり落胆し、張東健もアカデミー出品を手にしたが『空き家』側の激しい反発に落ち着けずにいる。

 問題の出品資格要件は「自国内の映画産業で正常かつ通常に公開されたと思われるもの」という部分。

 『空き家』は来月15日の公開を控え、23日から一週間、ソウル市内のトンスンアートセンター・ハイパーテックナダで単館上映されている。

 同委員会は今回の結果について「『空き家』の作品性や優秀性に疑いの余地がないことは認めるが、アカデミー賞外国映画賞部門の出品資格要件にある全国での公開がされているとは判断できず、出品対象から除外した」と明らかにした。

 しかし、『空き家』の配給会社チョンオラムのチェ・ヨンベ代表は「米国の配給会社ソニー・ピクチャーズ・クラシックを通じて米アカデミー委員会にこの件について問い合わせた結果、出品に何ら問題はないという回答を得た」と反発した。

 同代表はまた「9月30日までに一週間以上にわたって上映された作品を対象にするというアカデミー賞の規定に従って急遽単館上映に踏み切った。30日に映画振興委員会と円満な協議が成立しなかった場合、法的手段も辞さないだろう」と強く反発した。

 こうして両者が一歩も譲らないのは、互いに韓国初のアカデミー賞外国映画賞の最終候補作品となることが有力視されているため。

 『太極旗を翻して』はハリウッドの超大作を彷彿とさせる映画でアカデミーの注目を集めており、『空き家』はベネチア映画祭で監督賞を受賞した実績がある。

 アカデミー賞外国映画賞部門は一国につき1本のみが出品可能で、この中から最終候補作品には5本のみが選ばれる。

 過去に韓国映画は『真由美』(申相玉(シン・サンオク)監督)、『ハリウッド・キッズの生涯』(鄭智泳(チョン・ジヨン)監督)、『春香伝』(林権澤(イム・グォンテク)監督)、『オアシス』(李滄東(イ・チャンドン)監督)、『春夏秋冬そして春』(金基徳監督)などが出品されたが、すべて最終候補作品には選ばれなかった。

『スポーツ朝鮮/キム・ホヨン記者 allstar@sportschosun.com 』

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