8月29日(米国時間)にマイアミで行われたMTVビデオミュージックアワード(VMA)の授賞式はアウトキャストとジェイ・Zの独壇場だった。

 昨年、全世界で800万枚のアルバムセールスを記録したヒップホップデュオのアウトキャストはこの日、ヒット曲『Hey Ya!』で大賞の最優秀ビデオ賞をはじめ最優秀HIP HOPビデオ賞などを総なめにした。

 アウトキャストの独走はすでに予想されていたこと。しかし、同じ都市で授賞式を見守っていたパク・チニョンにとっては彼らの受賞が決して他人事ではなかった。

 パク・チニョンは授賞式前日の28日、アウトキャストのビッグ・ボーイと次回アルバムでコラボレーションすることを決めた。また、もう一人のメンバーのアンドレ3000はパク・チニョンに「アウトキャストの他に新しいグループを作って新しい音楽を作ろう」とオファーした。

 ビルボードシングルチャートの1位に輝いたビッグアーティスト「メイス」のアルバムに参加、アッシャーのビッグヒット曲『Yeah』を作曲したプロデューサーのリル・ジョンともコラボレーションすることになったパク・チニョンにとってアウトキャストからのオファーは夢以上の特別なものとなった。

 「昨年に世界で最も多くのアルバムセールスを記録したアーティストからオファーを受けて感激しない人がいるでしょうか?」

 アジア人の作曲家が米国でこれだけのオファーを受ければ感激するのは当然のことだろう。日本の小室哲哉も1996年から2年間にわたって全米進出を試みたが、彼が成し遂げた唯一の業績は映画『スピード2』の主題歌を手がけただけだ。

 もちろんいくらビッグアーティストからオファーを受けたと言っても、パク・チニョンにはこれからやるべきことが山積している。メイスが『Breathe, Stretch, Shake』に続いてパク・チニョン作曲の『The Love You Need』を次のシングルカット曲として選ぶ可能性が高まっているためだ。

 パク・チニョンの野心はもちろんこれだけでは終わらない。リリースを控えたウィル・スミスのアルバムと母親が韓国人という女性アーティストの曲をヒットさせることをはじめ、自分がプロデュースする新人のDe Juanをトップスターにすることが今年の目標だ。

 「とりあえず、大リーグ入りするところまでは成功したようだ」というパク・チニョンは「今がヒットを打って、ホームランを放ち、殿堂入りする選手になれるかの大事な時期」と語った。

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