ドラマ
見れば幸せになれるシンデレラ物語 『パリの恋人』
「ドラマはドキュメンタリーではありません。テレビを見ながら悩むよりは、たった1時間でもすべての不安を忘れて幸せになれるようにしたいです。もちろん何の変化もないただの繰り返しではなく、どれだけ完璧な姿をお見せできるかがキーポイントになりますが」
“見ているだけで愉快になる女優”キム・ジョンウンのこの言葉が、6月12日にスタートするSBSテレビの新しい週末ドラマ『パリの恋人』の内容を簡単に要約している。『パリの恋人』はタイトル通りロマン`ックなラブストーリー。大手企業の二代目と貧しい留学生がパリで出会って運命的な恋に落ちるといった内容だ。
「一本調子」や「旧態依然」といった言葉が今にも聞こえてきそうなのは確かだ。しかし、制作陣は「ドラマはファンタジー」という正攻法で、そうした言葉に真っ向から向かい合う。さらにドラマではめったに見られない朴新陽(パク・ シニャン)とキム・ジョンウンという二人が出演するのだから自然と魅力を感じる。
先月27日の記者懇話会でシン・ウチョルディレクターは「確かに出尽くした感のある素材だが、相変らず最も魅力的な素材でもある。今回のドラマをシンデレラ・ストーリーの決定版にしてみせる」と意欲を見せた。
朴新陽とキム・ジョンウンが持っているイメージを最大限活用するというのが今回のドラマの戦略でもある。たとえばキム・ジョンウンが演じるキャラクターには、「『愛だけが私のすべて』が人生の目標だが、愛についてまったく知らない女」、「財布に10万ウォンが入っているだけで世の中の人すべてが泥棒に見えてしまう女」、「恋愛映画を観に行くときは必ずハンカチを準備する女」などの修飾語が付いている。
キム・ジョンウンは「出演が決まる1年前から、テヨンという役は私が演じるべきだと思っていた。新陽さんとは今回のドラマで初めて会ったが、お互いの息もぴったり」と語った。
隣にいた朴新陽は「ジョンウンさんは本当にアドリブが上手な女優。私も主人公のギジュが働く姿や人を愛する姿を真剣に演じたい」と語った。朴新陽は「高校の時も第2外国語がフランス語だったし、ロシアで映画の勉強をした時もフランス語が第2外国語だったが、当時しっかりと勉強しなかった罰を今頃になって受けるようだ」と笑った。
また、このドラマの特徴のもう一つは共同シナリオという点にある。キム・ウンスクとカン・ウンジョンという二人の若い作家がその主人公だ。崔民秀(チェ・ミンス)、崔明吉(チェ・ミョンギル)が共演して人気を集めたSBSドラマ『太陽の南側』を手がけた二人は、同じ大学で映画を学んだ同級生。
キム・ウンスクは「シンデレラの夢を叶えてから展開するストーリーに期待してほしい」と自信を語った。