ダンスミュージックは“鑑賞”するといったスタイルの音楽ではないようだ。文字通りダンスの時やエアロビの曲に使われたり、ファーストフード店で客の回転を早めるために使用される音楽だからだ。

 ダンスグループ「高耀太」は1998年のデビュー以来、6年間一貫してダンスミュージックを中心に聴きやすく簡単に口ずさめるメロディーとリフレーンの曲で活動を続けてきた。最近、リリースした6thアルバムもリードトラックの『ディスコ王』をはじめ、楽しいダンスミュージックで人気を集めている。

 1970年代のディスコサウンドを高耀太スタイルで聴かせ、ファンキーなギターサウンドとベースのリズムが天地を揺らす。

 ダンスグループのボーカルの中でも歌唱力のあるシンジ(23)がこう話し出した。「難しいことを考える必要はありません。ダンスのできない人でも自然と体が動く音楽です。私たちはサウンドよりもビジュアルでここまでやってきたようなものですから」

 ぽっちゃりとしたルックスに飾り気のない話し方、シンジのいない高耀太など想像できない。しかし、シンジは「高耀太イコールシンジという言葉は本当に聞きたくない。私がもし他の女性グループにいたら、ここまで人気は出なかったでしょうから」と言う。

 すると4thアルバムからメンバーになったキム・ジョンミン(25)がこう語った。「シンジの歌にはファンキーな感じがあるのでしょう。テクニックのある歌い方よりは、ありのままのパワフルで伸びるような歌声を好むようです。だからでしょうか、私たちのファンは10代よりも20~40代のファンが多いんです」

 「3rdアルバムの時はすべてのステージを口パクで通しました。あるプロデューサーから『ダンスミュージックで歌うのは走りながら歌うのと同じだ』と言われたんですよ。それでもやっぱり4thアルバムからは、また直接歌うようになりましたけどね。私たちは歌手ですから」。

 するとシンジが「高耀太の6年間に点数を付けるとしたら50点以上はもらえるよね」と言うと、キム・ジョンミンが「自分は80点くらいはあげるな。ダンスのレッスンをしたくらい勉強したら絶対ソウル大に行けたでしょ。それも法学部にね」と答えた。

 「知ったかぶりをしてR&Bやロック、ヒップホップだけが音楽だと言い張る人がいますが、本当におかしいと思います。ドライブにダンスミュージックはお決まりじゃないですか?私たちは分かりやすくて楽しい、多くの人がよろこぶ音楽をこれからも続けていきます」。

 シンジの独自の「音楽観」である。

その自信満々の意見には筆者も喜んで賛成!

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