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【芸能特別講座】「韓流スターで外貨を稼ごう」
韓国経済が低迷を続けるなか、筆者はどうすれば韓国の芸能人でもっと多くの外貨を稼ぐことができるだろうかと寝る暇も惜しんで四六時中考え続けた。すると数日前の新聞で莫大な外貨を、それもただ胡坐をかいているだけで儲ける方法を見付けた。それは韓流スターをテーマにした観光商品の開発だ。
今月18日、済州(チェジュ)でアジア太平洋観光協会総会の開幕イベントが行われた。この開幕イベントでは2時間におよぶ祝賀公演が行われ、カンタ、Baby V.O.X、NRG、神話などの韓流スターが大挙出演するという噂に中国や日本から約4000人のファンが済州に訪れ、ホテルの部屋がすべて満室になったという。「ワールドカップ(サッカー・ワールドカップ韓日大会)の時でもここまで凄くはなかった」という主催側は、予想外の結果にうれしい悲鳴を上げている。これらのファンが済州島で消費する額は数十億ウォンに上るものと見られる。
こうしたイベントをより体系的に継続、発展させれば数百億、数千億ウォンという額の経済効果をもたらすのは、いわば時間の問題というのが筆者の考えだ。
タイのパタヤが「アルカザール」というニューハーフショーのみで世界的な観光都市になったのだから、観光特区の済州島も韓流スターが毎晩出演する常設公演会場をオープンさせたらどうだろうか?
アジアからのファンのためにファンミーティングも定例化しなければならない。ペ・ヨンジュンが日本に訪問した際にファンミーティングの抽選に漏れた約6万人のファンを上岩(サンアム)洞のソウルワールドカップスタジアムに集めることができたら(一人当たり100万ウォンを使ったと仮定しても)約600億ウォンの観光収入を得ることが可能で、こうしたイベントを毎年恒例化させれば、貿易外収支の赤字解消にも大きく役立つだろう。
筆者の考えは現実不可能だと言う人もいるかも知れない。しかし、そういう人は映画『太極旗を翻して』(日本タイトル『ブラザーフッド』)の撮影現場を訪れたいがために日本で高い競争率をクリアして来韓を果たした日本人ファンの言葉を脳裏に焼き付けるべきだ。彼女たちは一様に「私たちは張東健(チャン・ドンゴン)の顔を一目見ることが一生の夢だった」と語ったのだ。
一方のウォン・ビンのファンはどうだったのだろうか?昨年、ウォン・ビンは日本や東南アジアからのファンが集まってファンクラブの創立式を行ったが、約1500人の参加者のうち3分の1にあたる約500人が日本からのファンだった。さらに驚きなのはファンが航空会社の事情でウォン・ビンに会えなくなるのではと心配してチャーター便まで用意したというのだ。
こうした計画を成功させるには韓流スターに対する待遇からまず変えなければならない。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のように“英雄”扱いまでする必要はないが、少なくとも国会議員や外交官レベルの待遇はすべきだと思う。また、彼らにもオリンピックの金メダリストのように生涯年金を給付してはいかがだろうか?
冷戦時代に旧ソ連は戦車を写した観光ポスターに「君たちが我が国へ来ないのなら私たちが君たちの国へ行く」という脅迫的な文句で米国の観光客を集めたというジョークがある。フランスのパリは週末に集中する観光客の交通の便宜を図るためにパリ市民に郊外へ行くよう勧めるという話があるほどだ。
数年内には北朝鮮の人々が最近、平壌(ピョンヤン)で人気絶頂というユン・ドヒョンバンドを観に訪れ、日本や東南アジアからも韓流スターを見るために押し寄せ、ソウル市民がパリ市民のように郊外へ押しやられる…そんな日が来るのを筆者は首を長くして待ちわびている。
放送作家/ペク・ヒョンラク