スターインタビュー
「お色気路線」から本来の自分に戻った歌手・朴志胤
肩が少し出たボーダーニットにナチュラルメイクをした拳ほどの小さな顔に、軽くウェーブの掛かった髪。朴志胤(パク・チユン/22)は地味な格好だったが、それでも十分すぎるくらい華麗に見えた。
歌手で作曲家のパク・チニョンの元から離れ、「セクシー」、「悩殺」、「官能」など、自分を固定してきたイメージにも“お別れ”を告げたという朴志胤は最近、期待に満ち溢れている。
3月からスタートするSBSドラマ『新人間市場』でヒロインの「タヘ」を演じることになり、最近撮影に入ったからだ。99年に出演したSBSドラマ『ゴースト』以来約5年ぶりのドラマ出演となる朴志胤は、この作品で新たな可能性を認めてもらおうと意気込んでいる。
「機会がなかっただけで、常にドラマに出たいとは思っていました。『成人式』を歌ってからの意図的に作られた私のセクシーなイメージが邪魔するのではと心配ですが、視聴者の皆さんがありのままの私の姿を受け入れてくれたらと思います」
ドラマの中でインターネット新聞の記者として登場するタヘは、曲がったことが大嫌いで何かとトラブルを起こす主人公のチャン・チョンチャンの大親友。真っ直ぐ過ぎる性格だが、非常にピュアでもある。チャン・チョンチャンを演じるのは10歳年上の大先輩、キム・サンギョン。
94年に某菓子メーカーのCMモデルとしてデビューし、ドラマ『恐竜先生』への子役出演で芸能界入りを果たした朴志胤だが、今はカメラの前で手の置き場所も分からなくて荒てるなど、まるで新人のようだ。
朴志胤は「歌手が軽く寄り道をする程度ではなく、一人の演技者として認められるように努力している」と語り、「過去にステージで歌手の朴志胤が見せたケバケバしい動きは忘れて、親しみのある隣の家のお姉さんのような姿に期待してほしい」と語った。
「やれるの、できるの、私にアッて言わせてくれるの?」
昨年の初め、性的な想像を駆り立てる『やれるの』で煽情性の是非が問われた朴志胤は「当時、私があまりにも恐いもの知らずだったようで今でも時々後悔する」としながらも「あれ程まで話題になるとは思わなかった。あの曲が必ずしも性的な意味で解釈されるべきとは思わない」と語った。
「実家が三代に渡る敬虔なクリスチャン一家なので、昨年一年間は色々と大変でした。キリスト教倫理実践運動などから激しく非難されたようでし、教会の執事を務める母は、周囲の目が気になって気苦労が多かったようです。昨年末には私も母と一緒に熱心に教会に通いました」
自身の性的イメージは“強要”だったという最近の一部報道については「あのイメージは私が考えたことではありませんでしたが、“強要”という言葉は誇張」としながら、「音楽的にもパク・チニョンさんを尊敬して信じていたし、今は芸能活動の幅を広げるためにファミリーから抜けただけ」と語った。
今年の秋にはアルバムもリリースする計画だが、先ずはドラマや映画に出演したいという朴志胤からは、映画『シュリ』の金允珍(キム・ユンジン)、またはジャンヌ・ダルクのような“女戦士”が演じたい様子がありありとうかがえた。
「芸能人はどっちにしても他人にどう見えるかが重要な職業じゃないですか。
自分のちょっとした動作や台詞一言で人々が涙したり笑うことができればこれ以上のものはありません」