性に関する新婚夫婦の関心を漫画で描き、日本で人気を集めた『ラブ・ダイアリー(原題:ふたりエッチ)』が3月初めから国内で販売される。

 1997年8月に第1巻が発売され、日本では現在までに23巻まで出ている『ラブ・ダイアリー』は累積販売部数が1700万部という大ヒット作だ。

 しかし、この漫画は書店では購入できない。版権を輸入した出版社「テウォンCI」がインターネット書店やホームページ(ilovediary.co.kr)での販売を決めたためだ。

 同出版社のイム・ジョンオクPRチーム長は「成人かどうかを確認して販売する」としている。配送料の負担を軽減するため、セット(10巻)販売するのも出版社にとっては不利な要素だ。

 しかしこうするしか方法がなかった。それはこの漫画が19歳未満の青少年への販売が禁止されている、いわゆる「青少年有害刊行物」だからだ。

 性に関する知識がまったくないまま結婚した25歳の同い年の夫婦が、性の葛藤を乗り越えていく過程を描いたこの漫画は、男女関係の性描写が細かく描かれている。

 「青少年有害刊行物」に分類された書籍を書店に置くには、「19歳未満購読不可」と表記してビニール包装しなければならず、青少年の目に付かない場所に置く必要がある。

 こうしたことから、出版社側はオンライン販売が「居場所のない」成人漫画の活路になることを期待している。

 イムチーム長は「この方法まで失敗したら、韓国で健全な成人漫画は立つ瀬を失い、不法なポルノだけが残ることになる」と懸念した。

 出版界では表現の自由を「青少年保護」のものさしだけで判断するのは問題だとし、青少年保護規定の見直しを求める声も高まっている。

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