崔志宇(チェジウ)、クォン・サンウに続いて宋慧喬(ソン・ヘギョ)、ユ・スンボム、趙現宰(チョ・ヒョンジェ)…。

 お決まりのストーリー展開、どこかで見たような内容でも「スター」さえいれば高い支持を集めることができるという韓国ドラマ界の俗説を再現した『天国の階段』。視聴率40%を記録したこのドラマが5日に最終回を迎え、SBSが新たに選択したカードはやはり“スター”だった。

 11日からスタートするSBSの水・木ドラマ『日の光零れ落ちる』は『天国の階段』とは異なり、いかにもといった「王子様」や「お姫様」のようなキャラクターは登場しないが、しきりに「既視感」を覚えて仕方がない。

 今回の目玉は宋慧喬。『オールイン』出演から約1年ぶりのドラマ復帰となる彼女は、過去の清楚で美しいイメージとは違う悪女「ヨヌ」に変身する。デビュー当時の『順風産婦人科』で見せた溌剌さも兼ね備えたキャラクターだ。

 真面目な警察官だった父親が濡れ衣を着せられたままこの世を去り、世間知らずの母親は自分より10歳年上のダンス講師と結婚、弟を生んだ後に事故でこの世を去る。そんなヨヌに残されたのは膨大な借金と幼い弟だった。

 25歳の彼女は「この瞬間以降、私の家族を決して空腹にさせないと天に誓う」と決心し、地下鉄の車内で物売りをして何とか生計を立てる。

 ヨヌを中心に三角関係になるのは、ユ・スンボム演じるミノと趙現宰演じるウンソプの二人。ミノはヨヌに片思いする強力班(殺人、強盗などの捜査を担当する部署)の刑事だ。「食卓に三種類以上の料理が並んだだけで頭がこんがらがる」という単純な性格だが、心だけは誠実な人物だ。小学生の頃から近所に住む幼馴染として常にヨヌを異性と意識してきたが、いつもその思いを告白できないでいる。

 2002年のKBS第2テレビのドラマ『孤独』で、年上の女性と恋に落ちるエリート青年役でイメージチェンジに成功したユ・スンボムは、今回のドラマで最も自信のある愉快なキャラクターにすべてを賭ける。

 ウンソプは地下鉄で物売りをするヨヌの手伝いを偶然することになり、恋人関係に発展するという人物。賭博場を営む父親と歌手の母親の間に生まれたウンソプは、天性の芸術的感性を持っているが、父親の周りにまとわりつく「ブラックマネー」の誘惑に悩む。ウンソプの父親は過去にヨヌの父親を騙して死に追いやった張本人で、葛藤構造の一軸となる。

 演出のキム・ジョンヒョク・ディレクターは、多くの人気ドラマの演出を手がけて注目を集めたが、2002年に放送されたドラマ『純粋の時代』では期待に応えることができなかった。キムディレクターは「難しい状況でも屈せずに、笑顔を失わない若者たちの強靭な姿を描き出すことに焦点を絞る」としながら、「ストーリーの随所に散りばめたさまざまな伏線を通じて視聴者の関心を集める」と自信を語った。

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