2003年の忠武路(チュンムロ/韓国映画の中心地)は、映画の質・量共に最高の豊年だった。今年の忠武路はどんな姿を見せてくれるのだろうか。俳優から監督・制作者に至るまで、忠武路の原動力とも言える彼らの活動を通じて2004年の韓国映画界を予測する。

▲康祐碩(カン・ウソク)VS姜帝圭(カン・ジェギュ)、最後に笑うのは?

 2004年、最大の話題はヒット監督の代名詞である康祐碩監督と姜帝圭監督の対決だ。先月末に公開された康祐碩監督の『実尾島』は今月3日A公開から11日目にして観客動員数300万人を突破する大記録を打ちたてた。

 しかし、2月に公開を控えている『太極旗を翻して』の勢いもあなどれない。『シュリ』で韓国映画産業を一変させた姜帝圭監督は、この作品に映画人としての運命を賭け、約148億ウォンという史上最高の制作費を投入した。

 二つの映画がいずれも成功すれば、最近失敗を繰り返してきた「韓国型超大作」が新たな活路を見出し、忠武路に巨大なうねりを起こすことが予測される。両作品の中から、観客動員1千万人を突破する初の映画が誕生するかにも注目が集まる。

▲ヒットメーカー、チャ・スンジェの2004年は?

 「2003年の映画人」はサイダスのチャ・スンジェ代表だった。昨年4月に公開された『地球を守れ!』(チャン・ジュンファン監督)は、「最高のデビュー作」との賛辞を受けながらも興行面では惨敗し、チャ代表を窮地に追い込んだ。

 しかし、3週間後に公開された『殺人の追憶』(ポン・ジュノ監督)が2003年の記録的な最高傑作となったことで地獄から天国へと一変した。続けて公開された『シングルス』も安定したヒットを記録し、これ以上ない最高の一年となった。

 「人生そのものを扱った映画が結局は成功するという信念に間違いがなかったことを実感した」というチャ代表は、70年代末の高校生の物語を扱った『マルチュク通り残酷史』、『パイラン』のソン・ヘソン監督、薜景求(ソル・ギョング)主演の映画『力道山』、南極探険隊を素材にしたスリラー『南極日記』など、6本前後の作品を今年公開する予定だ。

▲宋康昊(ソン・ガンホ)とムン・ソリの活躍は?

 『殺人の追憶』の宋康昊と『浮気をした家族』のムン・ソリは、昨年の各映画賞で、それぞれ男女主演賞を総なめした。二人は4月に公開予定の映画『孝子洞理髪師』で初めて共演する。

 60年代から70年代に至る政治的暗黒期に、大統領の散髪を担当することになった平凡な理髪師の苦心を描いたこの映画で、二人は夫婦として出演する。

 宋康昊はこの作品の撮影終了後、『南極日記』(イム・ピルソン)に出演するためにニュージーランドへ向かう。

▲期待の新人監督の次回作は?

 産業的には惨敗したが、評論家の熱烈な支持を得た『地球を守れ!』と『嫉妬は我が力』などを送り出した「2003年の新人監督たち」の次回作は?

 『地球を守れ!』のチャン・ジュンファン監督はより大衆的な映画を目指して最近、シナリオ作業に入った。

 『嫉妬は我が力』の朴チャノク監督は現在、映像院・専門士過程の卒業作品(短編)を仕上げている。

 『殺人の追憶』のポン・ジュノ監督は全州(チョンジュ)映画祭のオムニバス映画プロジェクトの「三人三色」に参加後、とてつもない大災害を素材にした社会派の新作のシナリオを脱稿する予定。

▲ブラウン管スターのスクリーンデビューは?

 ブラウン管からスクリーンへ、スターたちの「領土拡大」は今年、ますます加速しそうだ。

 チャン・ソヒ(三日月と夜船)、金ジェウォン(愛しのサガジ)ら、お茶の間で人気のタレントたちがスクリーンデビューを競う一方、忠武路でこれといった成果を残せなかった宋承憲(ソン・スンホン/『氷雨』、『あいつは格好よかった』)、ウォン・ビン(『太極旗を翻して』)の巻き返しも期待される。

 朴ソルミ(『風の伝説』)、金ジョンファ(『彼女を知らなければスパイ』)、チョン・ダビン(『あいつは格好よかった』)らもスクリーンデビューを飾る。

djlee@chosun.com

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