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ル・モンド紙が林権澤監督の『酔画仙』を絶賛
林権澤(イム・グォンテク)監督の映画『酔画仙』が、フランスでの公開を翌日に控えた26日、フランスの日刊紙『ル・モンド』で好評を得ると同時に特集として扱われた。
『ル・モンド』は27日からフランス国内60カ所の劇場で上映される『酔画仙』について、「妥協のない芸術に対する感覚的な絵」というタイトルで、映画面の1面を割いて林監督の生涯や映画世界を扱ったインタビュー記事と映画批評を掲載した。
同紙は『酔画仙』の評価を通じて「映画の中の男女が絵のように登場する今までになかったスタイルのこの映画で、観客たちも軽やかさを見出して現実の重さから脱する」としながら、「描かれた対象が、そのままフレームの外に飛び出す3次元芸術で、絵を変形させようとする美学的試みによる効果」と激讃した。
また「画家の張承業(チャン・スンオプ)の女性と酒に対する耽溺は、この見知らぬ画家に対し私たちに親しみを抱かせる」とし、「林権澤監督は、芸術家の手本を提示するのに止まらず、創造することと生きることの切っても切れない関係を見せてくれた」と評した。
独創的な芸術を目指した主人公、張承業の生涯は、今日の映画産業で芸術と商業主義の狭間で彷徨する映画芸術人たちの葛藤を反映している。
同紙は「『酔画仙』はアンドレイ・タルコフスキーの『アンドレイ・ルブリョーフ』以降、最も美しい芸術家の葛藤を描いている」としながら、「絵に対する映画というよりは、生命のある動く絵」と強調した。
また同紙は、この映画の撮影について「鄭一成(チョン・イルソン)撮影監督の光と画面構成、伝統結婚式、荒蕪地や黄褐色の光、鳥の群れの鳴き声などがもつれ合う連鎖により、この映画は卓越した造形美を見せてくれる」と賞賛した。
パリ=朴海鉉(パク・ヘヒョン)特派員