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先史人の美学が盛り込まれた支石墓
巨石が、それより弱く小さい二つの支石を覆っています。つまりその二つの支石が大きな石を支えているのです。
しかし、支石が垂直なわけでもありません。やや傾いていながらも長いあいだ巨石を支えてきたのは不思議なことです。
ここの石たちは全く手の加えられていない自然石です。石はあたり一面にころがっています。
これら怪奇な石の構造物には現代人がとても真似のできない先史人の美学と精神世界が盛り込まれています。
三つの大きな石で構成されているこの遺跡の中心となっているのは上の巨石です。まず、この石は大きいので目に付きます。二つの支石に支えられ地面と平行になっているので安定感を与えます。
おそらくこのような理由から死者の安寧を祈願する墓の形態として選択されたのでしょう。地上の一定空間を占めていることを示すコCンドルは死者を崇拝する装置でもありました。
韓国にはこのようなコインドル遺跡が3万を超え‘コインドル王国’と呼ばれていワす。まるでそれを証明でもするかのようにユネスコは江華(カンファ、写真・上)・高敞(コチャン、写真・真ん中)・和順(ファスン、写真・下)に散在するコインドル遺跡を世界文化遺産に指定しました。コインドル遺跡としては世界初です。
韓国のコインドルは漢江(ハンガン)を境に大きく北方式と南方式にわかれ、北方式はその形がテーブルに似ていることからテーブル式、南方式は囲碁盤式とも呼ばれています。特に全羅(チョンラ)南道はコインドルの密集地域として有名です。
ユネスコの世界文化遺産に登録されているのは江華のコインドル群(史跡第137号)・高敞のコインドル群(史跡第391号)・和順のコインドル群(史跡第410号)です。
『tour2korea.com』