生放送で1300万票集まった韓国オーディション番組、投票操作容疑で制作スタッフ逮捕

 オーディション番組『プロデュース101』シリーズは2016年に放送されたシーズン1から公正さに関して騒動になっていた。シーズン1では重複投票、シーズン2と3では特定の練習生の分量を増やしたり、削除したりするといった「悪魔の編集」騒動が起こった。上位練習生20人が残ったシーズン2の最終回では、投票数が1612万票に達するほど熱い反響を呼び、これまでのオーディション番組で最多投票者数を記録した。同番組シーズン2を通じてデビューしたアイドルグループ「Wanna One」は2017年の各種新人賞を総なめにした。今回問題となったシーズン4『プロデュースX101』もオンライン投票や生放送テキストメッセージ投票数を合計すると1363万票を記録した。

 Mnetは2009年のオーディション番組『スーパースターK』で認知度が上がった。この日拘束されたキム・ヨンボム・チーフプロデューサーは2002年にCJ ENMに入社、2009年からオーディション番組『スーパースターK』シーズン1~3などを担当したオーディション番組の専門家だ。『スーパースターK』はシーズン1からケーブルテレビチャンネル放送史上最高視聴率の7.7%を記録した。同じく拘束されたアン・ジュンヨン・プロデューサーも『スーパースターK』シーズン2からキム・ヨンボム・チーフプロデューサーと一緒に番組制作を手がけていた。

 捜査を担当しているソウル地方警察庁サイバー捜査隊は、ソウル市麻浦区上岩洞のCJ ENM本社や、練習生が所属している芸能事務所などを数回家宅捜索した。警察の捜査の結果、候補者の順位が一部入れ替わっていたことが確認されたほか、制作スタッフが携帯電話の内容を消去するなど証拠の一部を隠滅しようと試みた痕跡が発見されたとのことだ。制作スタッフが芸能事務所からソウル市江南の飲食店などで数回接待を受けていたことも一部確認された。Mnetは同日、「『プロデュースX101』に関して、物議を醸していることを深く謝罪する。捜査の結果に基づき、責任を取るべき部分については必ず責任を取る」という謝罪文を発表した。

郭来乾(クァク・レゴン)記者
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