V.I逮捕状請求棄却、頭を痛める韓国警察

 だが、この総警はかつてV.Iらが経営していた別のクラブの警察捜査情報を調べた疑い(職権乱用権利行使妨害)のみ適用されるものと思われる。この総警は共同設立者らから食事の接待・ゴルフ接待・コンサートチケットなどを受け取っていたが、見返り的な性格がないため「わいろ」と見なすことができず、額が少ないため不正請託禁止法を適用するのは難しいと結論付けられたとのことだ。

 このため、警察内部でも「大統領府や世論の顔色を見ていたら『牛刀をもって鶏を割く』(小さな物事を処理するのに必要以上の大がかりな手段を用いること)になる」との指摘も出ている。「世論に押されて捜査人員を多数投入したのに、結局は『警察捜査不信』という逆風が吹いた」ということだ。文在寅大統領は3月18日にバーニングサン事件について、「違法営業や犯罪行為について、管轄警察署や国税庁など一部の権力機関が癒着し、黙認・ほう助・特恵を与えたという疑惑が濃い事件だ」と述べた。ソウル警察庁はこの翌日、バーニングサン捜査人員を16チーム・152名に拡大した。

 ソウル警察庁関係者は「警察の徹底した捜査で風俗店と組織的な癒着がないことを明らかにしたものだ」としながらも、「国民は『シッポ切り』『無能捜査』と見ているため、(警察)内部でも頭を痛めている」と語った。別の警察関係者は「検察と警察の捜査権調整局面で悪材料が出ることになった」と言った。

キム・スンジェ記者
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