視聴率至上主義がもたらした韓国テレビ局・芸能事務所のモラル欠如

 芸能界全般に広がっている今回のスキャンダルは、視聴率のためなら手段を選ばない放送業界の制作慣行や、これを悪用して所属芸能人のスキャンダルを隠そうとする芸能事務所の利害が一致した代表的な事例だ。文化評論家のチョン・ドクヒョン氏は「『嫌疑なし』を無罪だとして簡単に番組に復帰させた事例を含め、倫理や道徳の問題をテレビ局は非常に軽く見ている。視聴率を重視する一方で、徹底した検証を無視する慣行が今回のスキャンダルを生んだ」と語った。

 芸能事務所の道徳観欠如は特に深刻だ。V.Iはバラエティー番組『シングル男のハッピーライフ』(MBC)や『みにくいうちの子 もう一度書く育児日記』(SBS)などに出演、クラブや日本式ラーメン店を経営する自身の姿をアピールした。『ラジオスター』(MBC)ではクリスマス・パーティーで露出の多いサンタ・コスチュームをした外国人女性を後ろに並ばせ撮影した写真を指して、「これが本当のセレブ・ライフ」と紹介した。V.Iが出演したネットフリックスの番組『YG戦略資料本部』は薬物犯罪や職場の性暴力をコメディーのネタにして批判された。

シン・ドンフン記者 , キム・スギョン記者
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