V.I、警察にスマホ提出拒否

 警察に関するもう1つの疑惑は、16年に発生したチョン・ジュニョンの違法撮影事件を隠ぺいしようとしたという疑惑だ。チョン・ジュニョンは当時、交際相手の女性の体を隠し撮りしたとして捜査を受けた。担当のソウル・城東警察署のチェ警衛(警部補に相当)はチョン・ジュニョンのスマートフォンのデータを復元した業者に電話をかけ、「復元不能にしてほしい」と言った。警察がスマートフォンの提出を要求すると、チョン・ジュニョンは「故障した」と答え、ソウル・江南のある修理業者に預けていた状況だった。

 チェ警衛は同日、城東警察署を通じて出したコメントで、「チョン・ジュニョンの交際相手は処罰を望まなかったが、チョン・ジュニョンが撮影の事実を認めた」「チョン・ジュニョンの弁護士が『復元できない』という意見書を持ってきたので修理業者に確認の電話をした。業者が『復元に3カ月がかかる』と言ったのでひとまず起訴意見を付けて検察に送致した」と主張した。弁護士はうそをついたが、送検したということだ。当時の捜査責任者は「スマートフォンは復元が終わったら追加の証拠として提出しようと考えていた」と言った。ミン・ガプリョン警察庁長は同日、国会で「客観的に見れば、(担当捜査官の説明は)釈然としない部分があり、捜査している」と述べた。

 カカオトークのやり取り原本の情報提供を受けた国民権益委員会のパク・ウンジョン委員長は「警察との癒着関係・ずさんな捜査・動画流布・性犯罪に関する内容があった」と述べた。今月11日に国民権益委員会から捜査依頼を受けた検察は、事件をソウル中央地検に割り当てた。法務部(省に相当)の朴相基(パク・サンギ)長官は「警察が関与した疑いが報道されたためだ」と説明した。ただし、検察が直接捜査するのか、警察に捜査を指示するのかはまだ決まっていないとのことだ。

イ・ドンフィ記者 , キム・ギョンピル記者 , ユン・スジョン記者
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