インタビュー:チョ・スンウ、『ジキルとハイド』再出演のワケ

 さらにチョ・スンウは「ミュージカルの特性上、主に翻訳作品をよくやるので、翻訳の間違い、気付けなかったものなどがある。同じ役を15年間やっているけれど、かつては若くて分からなかったこと、今ようやく歳を取って見えてくるものが隅々に隠れている。それを探す面白さがある。そして、負けん気が生じてまさに探し出したくなり、かつてはわけが分からないと思っていたせりふを、今では理解できそう。そういうのが再公演をやる理由」と説明した。

 一例として、チョ・スンウはミュージカル『ラ・マンチャの男』を挙げた。地下牢でセルバンテスが言うせりふの中に「友よ、私はこれまで、ありのままの人生というものを嫌というほど見てきた」と自分の人生を語るせりふがある。

 チョ・スンウは「27歳で最初にこの作品に出演したが、そんなせりふが簡単に出てくるはずがない。当時、すごく大人ぶってやるのが申し訳なかった。それが30代前半、30代半ば、40歳を過ぎてからやると、また違う感じになる。そういうちょっとしたものがある」と語った。

 さらにチョ・スンウは「そういうものを探していく過程は大変だが、楽しくもある。一方では、僕が積み重ねてきたもので、また僕が初めてやった作品なので、簡単に手放せないというのもある」と付け加えた。

 なお、チョ・スンウの新作映画『明堂』は秋夕(中秋節、今年は9月24日)を控えた9月19日に公開される。

キム・ヒョンロク記者
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