16歳のときEBSの青少年向けドラマでデビューして以来、パク・ボヨンは明るいほほ笑みと小柄でかわいらしい姿で人気を集めた。初めてキスシーンを撮ったのも、デビューから10年たった2015年のドラマ『ああ、私の幽霊さま』に出たときだ。
しかしパク・ボヨンは、思ったより粘り強く、頑強だ。映画『過速スキャンダル』『私のオオカミ少年』『恋するインターン~現場からは以上です!~』から独立映画『視線1318』『突然変異』まで、活動を休んだこともほとんどない。かなり野心もあり、撮影となると「自分はなぜこれしかできないのか」と思って夜も眠れず、壁に頭をぶつけるという。『君の結婚式』のスンヒを演じながら、パク・ボヨンは「一生懸命生きる主人公スンヒが痛ましくて、この子は最後には幸せになってほしいと心から思いました」と語った。「痛々しいけど凛々しく、転んでも起き上がります。恋愛も人生も、最後にはそういう人が自分の居場所を見つけていかないといけないと思いました」
無意識に手足を動かしているようでも自然に見える、相手役キム・ヨングァンをうらやましく思うことも。「ヨングァンさんはいつも『分かりません』と言いながらうまいです(笑)。時にはそういうところがうらやましくて嫉妬しました」
「いつも完璧に見られたいと思っているのではないか」と尋ねてみた。パク・ボヨンは小さくうなずいた。「そうだと思います。小さなころから、現場で大変な思いをしながら演技を学びました。それだけに、隙を見せないようにと拳をにぎって片足立ちで生きてきたように思います。でもそのおかげでここまで成長できたのだと思います。もっと一生懸命やりたいです」。そう言って、パク・ボヨンの大きな瞳がまた揺れた。