「一食抜いても死なない」…横暴事務所相手にアイドルが裁判

「一食抜いても死なない」…横暴事務所相手にアイドルが裁判

 5人組のボーイズアイドルグループが、きちんとした支援を行わない芸能プロダクションの代表に対して契約解除を求める訴訟を起こし、遂に勝訴した。このアイドルグループはINX。

 ソウル中央地裁民事合議25部は20日、アイドルグループのメンバー5人が事務所の代表を相手取って起こした専属契約不存在確認請求訴訟で、原告勝訴の判決を下した。22日に法曹関係者が明らかにした。同裁判部は、弁論なしで20日に判決言い渡しを行った。

 このアイドルグループはINXと確認された。INXは2016年にデジタルシングル『ONA』でデビュー。17年4月にもアルバムを出して活動したが、特に成果を出すことはできなかった。

 当時、事務所側はINXについて「韓国国内はもちろん中国、台湾、ベトナム、日本など海外まで活動領域を広げ、新たな韓流の期待株として注目されている」とも紹介した。実際にINXは日本にも進出してCJビクターと契約を結び、正式デビューも準備していたほどだった。

 しかし、この話は実情とは異なり、INXの活動事情はあまり良くなかった。事務所は、INXを韓流アイドルとして育てたいという抱負を掲げてはいたが、きちんとしたマネージャーすら付けないなど支援は劣悪で、メンバーを苦しめた。

 わけても、芸能活動のために必要な髪の手入れ、メークなどの費用をメンバーが自費で解決することを要求し、美容施術すら「自己管理」だとして自費で受けるようにさせていたとのこと。

 挙句、「一食抜いても死なない」と言って食事や生活必需品の費用まで支給せず、食事代の支援を主張していた社員を強制退社させることまでしたという。INXはこうした劣悪な環境で活動してきたが、収益が一度も清算されず、メンバーは訴訟に踏み切ることになった。

ユン・サングン記者
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