少女時代に圧勝したWanna One、分かれる明暗

■誰が「プラットホーム」を握るか

 Wanna Oneの成功はファンのおかげだけではない。Wanna Oneは、テレビ局を運営している大企業CJ E&Mがプロデュースに関与している。デビュー前は、系列会社のケーブルチャンネルMnetのオーディション番組『プロデュース101』で話題を作った。またデビューと同時に、Wanna Oneを主人公にしたリアリティー番組の制作はもちろん、ドラマ『寂しくて光り輝く神-鬼』(tvN)のオリジナルサウンドトラックを手掛けた監督を呼び、アルバム制作を支援した。こうしたことは、テレビやアルバム関連事業などコンテンツの流通チャンネルを持っているから可能だった。

 これに対し、韓国アイドル市場の伝統的な強者だった大手プロダクションは苦戦が続いている。BIGBANGの後、YGエンターテインメントを代表するボーイズグループWINNERが出した新曲は、Wanna Oneだけでなく、ケーブルチャンネルMnetのHIPHOPオーディション番組『SHOW ME THE MONEY』出演者の曲にも押され、10位に後退した。EXOも同じく『SHOW ME THE MONEY』に押されている。今、韓国歌謡界では「上に行きたければSMやYGよりもCJに入れ」という声が聞かれる。プロダクションがコンテンツを作ってテレビが流通プラットホームを提供していた分業構造も、「コンテンツ制作+プラットフォーム」の統合構造へと変化する傾向が見られる。SMエンターテインメントがほかのプロダクションとの協業を通じてバラエティー番組を作り、YGがプロデューサーを迎え入れて番組制作に参入するのも、同じ流れに属する。ある大手プロダクションの関係者は「既にSMやYGはテレビ局のように進化しつつある。歌謡界でも、じきに『誰がプラットホームを握るか』の競争がいっそう激しくなるだろう」と語った。

クォン・スンジュン記者
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