シティーツアーバスに乗って観光スポット巡り /密陽

 慶尚南道密陽は、3大アリランの一つ「密陽アリラン」の発祥地ということに加え、韓国でも指折りの名刹「表忠寺」や、韓国3大楼閣一つに挙げられる「嶺南楼」などがある。

 ある都市を理解する最もいい方法は、「シティーツアー」を利用すること。密陽にも同種のシティーツアーがある。シティーツアーバスに乗って、密陽の主な観光スポットを巡ってみよう。

密陽シティーツアーバスに乗ると、密陽の主な観光スポットを3000ウォンで巡ることができる。
▲ 密陽シティーツアーバスに乗ると、密陽の主な観光スポットを3000ウォンで巡ることができる。

 密陽シティーツアーは、毎週土曜日午前10時に密陽駅「密陽総合観光案内所」前から出発する。案内所前でガイドに名前を言ってチェックすれば、シティーツアーのタグがもらえる。首から提げるタイプのこのタグは、入場料が必要な場所でフリーパスの役割を果たすので是非ゲットしよう。ただし、後で返納しなければならないので、なくしてはいけない。

 密陽駅を出発したバスは最初の目的地、表忠寺に向かう。表忠寺は密陽市郊外にあるので、現地まで20分ほどかかる。文化観光解説士の案内に耳を傾け、しばしの旅行に期待をすれば、あっという間に時間は過ぎていく。

左上の写真は密陽シティーツアーバス。右上の写真は、人員チェックをしたらもらえるタグ。首に掛ける。
▲ 左上の写真は密陽シティーツアーバス。右上の写真は、人員チェックをしたらもらえるタグ。首に掛ける。

#表忠寺

 表忠寺に到着したら、担当の解説士が出てきて案内を始める。説明によると、表忠寺という名前は「国に忠誠を示す」という意味だという。それもそのはず、表忠寺は新羅・高麗時代に王の側で国事について助言した高僧を輩出した寺で、あの一然が『三国遺事』を書いた場所だとも伝えられている。

 このほかにも、表忠寺大雄殿の棟にはユニークな造形物がある。これが「宝珠」(貴重な珠)だ。普通の寺ではみられないもので、「四大国師」が表忠寺にいたことを示す証だ。

新羅・高麗時代に王の側で国事について助言した高僧を輩出し、一然が『三国遺事』を書いた場所とも伝えられる「表忠寺」の様子。
▲ 新羅・高麗時代に王の側で国事について助言した高僧を輩出し、一然が『三国遺事』を書いた場所とも伝えられる「表忠寺」の様子。

#密陽市立博物館

 続いて訪れたのは密陽市立博物館。ここは慶尚南道地方では最も古い博物館で、長い歴史を持っているだけあって、密陽地域の歴史や文化を幅広く展示している。博物館1階では密陽の歴史や文化、そして嶺南楼・ホバクソ渓谷などの名所を紹介する歴史館が訪問客を迎える。

 博物館2階では、さまざまな木版の製作・印刷プロセスを詳細に見ることができる。とりわけ、2階展示室のはずれにある拓本体験コーナーは訪問客に大人気だ。さらに密陽の独立運動家を展示した「独立運動館」も、観光客にとっては見どころ。

密陽市立博物館では、密陽の歴史はもちろん文化、そして拓本取り体験も楽しむことができる。さらに、恐竜の展示も目にすることができる。
▲ 密陽市立博物館では、密陽の歴史はもちろん文化、そして拓本取り体験も楽しむことができる。さらに、恐竜の展示も目にすることができる。

#密陽官衙

 3カ所目は「密陽官衙」だ。ここはかつて密陽の邑事務所・市庁などとして使われていた場所で、2010年に復元された。官衙の内部では、郡守の政務に用いられた東軒政庁や別室、そして樹齢300年を超える2本のエンジュの木が観光客を出迎える。

密陽官衙にいる「使道」(サット。郡守)。両脇のイスに座ると、密陽市内の風景が見える。
▲ 密陽官衙にいる「使道」(サット。郡守)。両脇のイスに座ると、密陽市内の風景が見える。

#嶺南楼

 最後に訪れたスポットは「嶺南楼」。ここは晋州の矗石楼、平壌の浮碧楼と並び韓国3大楼閣の一つに挙げられる。ここに上がると、密陽江の姿が絵画のように眼前に広がるのだが、残念ながら現在は復元工事中で楼に上がることはできなかった。工事は10月末に終わるということなので、参考にしよう。

 10月の密陽シティーツアーは、特別コースも運行する予定だ。それは「ナツメ取り体験」。密陽は、ナツメとリンゴが有名なところでもある。

ユニークなスタイルの階段を上ると嶺南楼に着く(上の写真)。現在は復元工事中で、見ての通り囲われた状態になっている(下の写真)。
▲ ユニークなスタイルの階段を上ると嶺南楼に着く(上の写真)。現在は復元工事中で、見ての通り囲われた状態になっている(下の写真)。

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