海・島・山を一度に楽しめる済州島ドライブ

 済州の魅力は何といっても海を見ながら楽しむドライブだ。済州は四方を海に囲まれている上、海沿いには海岸道路が整備されているからだ。

 海岸道路はコースごとに特色があり、ただ通り過ぎるだけではもったいない景色があちこちにある。中でも海と島、そして山が一体となって美しさを醸し出す場所がある。済州の道路7選に選ばれた「沙渓海岸道路」だ。

全長4.4キロの沙渓海岸道路からは、海辺の素晴らしい景色に加え、島と山の様子も見渡せる。
▲ 全長4.4キロの沙渓海岸道路からは、海辺の素晴らしい景色に加え、島と山の様子も見渡せる。

 海岸道路を次のようなルートで回ってみた。沙渓海岸道路-山房山-柱状節理(チサッケ)と中文海岸の絶景だ。

■沙渓海岸道路

 沙渓海岸道路は西帰浦市の安徳面沙渓里と大静邑サンモ里を結ぶ全長4.4キロの道だ。この道路からは海辺の素晴らしい絶景や、島と山の風景が見渡せる。

 海沿いに延びる道路の終着点は、遠くに見える山房山だ。山房山に向かってドライブを楽しんでいると、景色のいい場所には必ず駐車スペースが用意されている。しばし車を止めて、自然と道路をバックに写真を撮ることをお勧めしたい。特に「兄弟海岸路」と書かれた大きな碑石のあるスポットには必ず立ち寄ってみよう。

単調な海の景色のアクセントとなっている兄弟島。
▲ 単調な海の景色のアクセントとなっている兄弟島。

 ここの海の風景は、兄弟島と呼ばれる二つの島が遠くに見え、単調になりがちな海にアクセントを与えている。ちなみに道路は車道だけでなく、自転車専用道路も設けられており、美しい風景をゆっくり楽しむことができる。

■山房山

 沙渓海岸道路の終点となる山房山で景色を楽しむのなら、山の前の道路沿いにある煙台に上ってみよう。煙台はかつて、政治・軍事的な緊急の知らせを火と煙を利用して伝える際に使われた通信手段だ。上に立つと、目の前に竜頭海岸、後ろには巨大なびょうぶのようにそびえる山房山が見える。

巨大なびょうぶのようにそびえる山房山(上)とヨンモリ海岸(下)。
▲ 巨大なびょうぶのようにそびえる山房山(上)とヨンモリ海岸(下)。

 とりわけ山房山には炭酸を含む珍しい温泉「山房山炭酸温泉」がある。この温泉に入ると皮膚から吸収された炭酸が毛細血管を刺激し、血圧を下げて心臓の負担を軽くする効果がある。

 また、温泉の湯に含まれる炭酸の泡が体に触れてピリピリと体を刺激し、マッサージを受けている気分にしてくれる。ここでしばし休憩して炭酸温泉につかれば、体も心も癒やされる。

■柱状節理と中文海岸の絶景

 再び海岸道路を走ると、自然の神秘を感じられる場所にたどり着く。訪れた人が皆、驚きの声を上げる「チサッケ柱状節理」だ。柱状節理とは、溶岩が海水と接して急激に冷え、収縮して5-6角形の柱状に固まったものだ。

山房山炭酸温泉。
▲ 山房山炭酸温泉。

 柱状節理は済州島のあちこちで見られるが、チサッケ柱状節理は、彫刻刀で削ったかのように精巧な形をしている。特に、高い波が打ち寄せたときの景色は最高だ。エメラルド色に光る波しぶきが絶壁に当たり、空に向かって弾ける様子は圧巻そのもの。この場所は済州の7大秘境にも選ばれている。

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