アルマイト製鍋が中国人観光客に人気

「韓流ドラマで主人公がラーメンを食べていた」

▲15日午後、大型スーパー「ロッテマート」ソウル駅店でアルマイト鍋を選ぶ中国人客。/写真提供=ロッテマート
▲ ▲15日午後、大型スーパー「ロッテマート」ソウル駅店でアルマイト鍋を選ぶ中国人客。/写真提供=ロッテマート

 7日午後、ソウル市鍾路区の「広蔵市場」にある食器店前。20代後半の中国人女性6人が、サイズが異なるアルマイト製の鍋3-4個を手に取り、値段を尋ねていた。6人は「韓国ドラマでよく見る金色の鍋が山積みしてあるから気になって店に寄ってみた。韓国に来た記念にいくつか買って帰るつもり」と語った。

 韓国人にとって昔懐かしいアルマイト製鍋。中国人観光客の間では「韓国に来たら必ず買う土産品」として定着している。ソウル中心部に近く、中国人観光客がよく利用する大型スーパー「ロッテマート」ソウル駅店では昨年1年間でアルマイト製鍋が3万個売れたが、このうち半数以上は中国人観光客が購入したという。ロッテマートのキム・ミンソク課長は「アルマイト製鍋は数年前の韓国国内のレトロブームで一時期人気が出たが、今や中国人をはじめとする外国人客の人気商品になっている。一つ3000-6000ウォン(約255-510円)と財布にも優しいためか、中国人客は一度に3-4個購入する」と話す。

 中国人客にアルマイト製鍋が人気なのは、最近中国でヒットしている韓国ドラマで、登場人物たちがアルマイト製鍋でインスタントラーメンを作り、そのまま食べるシーンがよく登場するからのようだ。中国の動画共有サイト「Youku(優酷網)」で1億回以上再生された韓国ドラマ『屋根部屋の皇太子』にはほぼ毎回、ラーメンを食べるシーンがあるほどだ。アルマイト製鍋の色が中国人の好きな金色だということも影響をしているとみられる。

 台湾から来たキャシー・チェンさん(26)は「韓国ドラマの主人公たちがアルマイト製鍋でラーメンを作り、ふたに一口分を載せてから食べるシーンが珍しくて面白かった。家に帰ったら必ずふたにラーメンを載せて食べてみたい」と語った。南大門市場で鍋を販売しているヨム・チョルヨンさん(34)は「中国人観光客が購入するアルマイト製鍋は一日平均20個以上。購入するときはラーメンが何人分作れるか確認していく人が多い」と話した。

シン・ドンフン記者
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