オダジョー「悪役の方が好き。僕は善良な俳優じゃないから」

300億ウォン大作韓国映画で主演のオダギリジョー
「正直、商業映画は乗り気でなかった」
「地獄のような撮影現場、経験するため出演…いつも想像以上のこと求められる」
元々は監督志望「俳優はガムもかめない…つまらなくなったらやめる」
「才能なくてやめた写真・絵・音楽を融合させ映画で芸術をやりたい」

 オダギリジョーは、『マイウェイ』の序盤で、日本軍に徴兵された韓国人をいじめる悪役を演じている。日本人が否定的に描かれている役だが、負担に思わなかったのか聞いてみると、「俳優がそんなことを気にする必要はありません。いい人、優しい人に見せる必要があるでしょうか? それよりも悪く見える方がいいと思います。善良なイメージが付いてしまったら、少し失敗しても悪い所が目に付くじゃないですか。僕は実際にいい人、優しい人ではないから、そんなイメージが付くことを望んではいません」と言った。

 オダギリジョーと言えば、「自由奔放な魂」というイメージだ。社会の価値観に反旗を翻す役を多く演じ、普段も難解な服装でみんなをアッと言わせる。「僕の価値観に従って好きなことをして、所属事務所から怒られたこともたくさんあります。昨日も、日本で記者会見の時に『ガムをかんでいた』とマネジャーにひどくしかられました。俳優は大勢の人々に見られる仕事だし、(みんなに)僕のことを常識がない人だと思われるかもしれないから、それをコントロールしようとする所属事務所やマネージャーの立場は十分分かります」。

 「小さいころから芸術で自己表現したくて、写真・音楽・絵などいろいろやりましたが、どれもあまり才能がありませんでした。でも、そうしているうちにこのすべてを融合できる映画監督になりたいと思うようになりました。それなのに、今どうして俳優をしているのか分かりませんね。いつまで俳優をするのかはっきりは言えませんが、面白くなくなればやめると思います。面白くなくても続けるのは、観客に失礼です」

 インタビューの終わりに、彼は突然「最近は陶磁器作りに関心があります」と言った。「家にある食器を見ると、すごくシンプルなものしかないんです。実用的ですからね。僕が(自ら陶磁器を作り)少し個性のようなものを吹き込みたい。同じように、エンターテインメントもシンプルなものが大衆に愛されます。僕がそのような作品に参加して(作品の)何かを変えられたらいいなと思っています。芸術的な、想像以上のものになればと。それが一瞬だとしても」。

ピョン・ヒウォン記者
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