FTISLAND「韓国ではまだアイドルのレッテル」

「日本では実力派ロックバンドで通じている」

80‐90年代ヒット曲のカバーアルバム発表

▲ソウル・汝矣島で会ったFTISLANDは、いたずらっ気たっぷりの表情でポーズを取り「50歳になっても一緒に『フィフティー・アイランド』で活動しようと思っています」と言った。/写真提供=KBS
▲ ▲ソウル・汝矣島で会ったFTISLANDは、いたずらっ気たっぷりの表情でポーズを取り「50歳になっても一緒に『フィフティー・アイランド』で活動しようと思っています」と言った。/写真提供=KBS

 5人組アイドル・ロックバンドFTISLANDのメンバー平均年齢は21歳。ピョン・ジンソプの大ヒット曲「鳥たちのように」が発売された1988年は彼らが生まれる前だ。そんなFTISLANDが「鳥たちのように」をはじめ、TwoTwoの「あなたの涙までも」(94年)、イ・ボムハクの「別れでない別れ」(91年)など1980‐90年代のヒットナンバー5曲をカバーしたアルバム「MEMORY IN FTISLAND」をリリースした。

 先日ソウル・汝矣島で会ったメンバーたちは「オリジナル曲のメロディーを生かしながらも、速いビートやラップを織り交ぜ、FTISLANDならではのカラーが出るようアレンジしました」と語った。「2年前にレコーディングしたが、アジアツアーコンサートや韓国・日本でアルバムのプロモーション活動をしていたので、今回リリースすることになりました。寂しくてメランコリックな季節でもある秋に聴くのがピッタリな元気になれる曲です」(イ・ホンギ)

 FTISLANDは韓国では「イケメン・アイドル」とされているが、日本では実力派ロックバンドという声もある。5月に日本でアルバム『FIVE TREASURE ISLAND』でデビュー、コンサートを中心に活動している。「番組出演よりもライブの方が好きです。僕たちのものじゃないですか。曲目もパフォーマンスも僕たちが決めます。誰かに気兼ねすることも、気にすることもありません。ただファンと一つになることだけを考えます」(イ・ジェジン)

 スティービー・ワンダー、Jay-Zといった世界的なミュージシャンが参加した「サマーソニック・ロックフェスティバル」(大阪)に昨年招待されたのも偶然ではなかった。メンバー全員が当時のことを「最高だった」と振り返る。「ドキドキして緊張しました。5曲歌いましたが、時間をどんな風に過ぎたのか思い出せないほど動き回りました」(チェ・ジョンフン)

 海外では抜群の生演奏とパワフルなボーカルが認められているが「韓国では限界を感じる」という。「ひたすら『アイドル』であって、『アーティスト』とは認められていない」というのだ。しかも「演奏のふりをしているだけで、誰かほかの人が代わりにレコーディングしている」といううわさまで飛び交った。「条件上、番組での演奏までライブでできないケースもありますが、僕たちのライブを見れば、絶対にああいったことは言えないはず。残念だし、もどかしさもあります」(ソン・スンヒョン)

 メンバーたちは若いが、芸能界での活動期間で見ると、アイドル歌手としては「ベテラン」になる。FTISLANDより先にデビューしたのは東方神起、SUPER JUNIOR、BIGBANG、SS501ぐらいだ。「早くから社会生活を始めたので、同い年の友達たちよりも悩みがたくさんあると思います。グループの将来についてまた悩み始めました」(イ・ジェジン)。「今も若いですが、デビューの時はもっと若かったでしょ。あの時は分からなかったことも、振り返ってみれば意味がある経験でした。体当たりで学んでいくタイプのようです」(チェ・ミンファン)

 FTISLANDは来月26日と27日のソウル公演を皮切りに、アジアツアーに出る。「ロックは遊びであり、楽しむもの」というFTISLANDは「何かにとらわれることなく、飾らずに僕たちのカラーを表現したいです」と語った。

シム・ヒョンジョン記者
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